て日々

2026年6月

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なんともう月末だ。ことしも概ね半分ほど過ぎたことになる。

火曜日の午前中には大学院のゼミをやる。小野寛晰『情報科学における論理』第2章の終わり部分で、ペアノの自然数論の公理系、無限論理、多種論理、二階論理といったトピックを扱い、演習問題をやった。

午後はすこしゆっくりと、明日の非常勤の授業の準備をする。ピアノのレッスンのあとも作業して、どうにか今日のうちに準備が済んだ。今年の前学期はとにかくこの非常勤の新設科目のおかげで七転八倒してる。

今月は岩国に行ったり東京に行ったりして、いい経験になった。俺は不精者で、家でだらだらするが大好きなのだが、たまには他所へ出かけたり、人と会ったりして、刺激を受けるべきだ。

朝、久々に学部生YYくんの集合論ゼミで、Hrbacek-Jechの第2章第3節を丁寧にやる。

午後は大学院向けの解析学概論で変分法の話の続きをした。ラグランジアンが変関数の高階の導関数を含む場合、ラグランジアンが独立変数を露骨に含まない場合、それから変関数に境界条件が設定されていない場合の《自然境界条件》の話までした。一昨年より少しだけペースが早いかもしれない。

夕方は自転車で郵便局へ書留を受け取りに行ったあと、水曜日に向けて授業スライド作りに戻る。あとは書くだけなのだが、それがなかなか大変である。ひと息入れようと散歩に出た。ショッピングモールのゲームセンターで大きなアヒルのぬいぐるみを獲得してしまったので、いったん散歩を中断して家に持って帰った。それから改めて散歩に出てブックオフに行った。帰宅後、スライド作りを再開して、深夜までかかってどうにかそれなりのものを作り、ChatGPTにレビューしてもらった。いくつか改善の提案をもらったが、そこの手入れは明日にする。

懸案の授業スライド作りがなかなか難航している。とはいえ昨日AIさんに相談したおかげで基本的な論点は揃っている。寝たり起きたりしながら、ちまちまと作業する。

専門外の新設科目なんて何の罰ゲームなんだか、と思いながら、仕事だからなんとかする。

ようやく雨が止んだ。

来週水曜日の非常勤の授業では「AIって結局何よ」という問いに導くような話をしたい。「AIは関数である」「AIは確率過程である」「AIは工業製品である」「AIは巨大産業である」という4つの観点を順番に見ていくことにしよう。ChatGPTさんに相談してアイデアを練り、ウェブをクリックしまくっていろいろな情報を集める。

調べていくうちに、数理脳科学のレジェンド甘利俊一先生のインタビュー動画が見つかった。これは楽しく有意義だった。

三日三晩雨が振り続けるというのはさすがに珍しい。が、ほんとうにずっと雨が続いたのだから仕方がない。洗濯物が溜まったので洗って、乾燥機を使いに近所のコインランドリーまで歩いて行った。

池上大祐さんの著書『公理的集合論への一歩 無限についてのおはなし』(日本評論社)が届いたというので三越のジュンク堂書店まで行った。一緒に増井敏克『AI用語図鑑』(翔泳社)とBartosz Milewski『プログラマのための圏論』(北川雅裕訳、松田一孝監訳、オーム社)も買ったので、ちょっとした散財だ。

大雨になる予報だというので、少し早めに電車で大学に来た。朝には卒業研究セミナーをやる。嘉田勝『数理論理学』の§5.2「一般化定理と演繹定理」で、このあたりはヒルベルト流述語論理の面白い、おいしいところだ。

セミナーは10時過ぎに一旦終了し、俺は研究室に戻って物書き作業などしていたが、卒研ゼミ生3名はセミナー室で議論を続けていて、11時半ごろに俺ももう一度呼び出された。自発的に議論が進むことはいいことだし、なにより、わかったフリをしないことが大切だ。話してみると、ゼミ生たちにとっては、 \[ p\rightarrow(q\rightarrow(p\land q)) \] がトートロジーであることなどは、言われればわかるが、決して自明ではないという。なるほどそれはそうかもしれない。大学4年生のころから40年もこういうことばかり考えてきた俺には多少の知識と経験の蓄えがあるけれども、彼らはいままさにその大学4年生なのである。

嘉田本の論理体系で実際に証明を書くには、目的に合ったトートロジーをうまく見つけてこなければならない。かなりの場数を踏まないと、なかなかできることではない。このゼミはゲーデルの不完全性定理を目標にして進んでいるが、先を急ぐよりも、こういう具合に足元をいちいち確かめながらゆっくり進む方が良いようだ。

きょうも雨である。電車で大学に行く。やらにゃならんことだらけなのだがどうも身体が動かなくて困る。午後にいくつか会議があり、そのあと、いつものように非常勤の講義に行く。きょうの講義のテーマは「数理最適化の概念」である。大きなテーマだが、2変数の勾配降下法とニュートン法の原理を紹介し、実行例を示した。ずいぶんたくさんスライドを用意したつもりだったが、1時間もかからずに喋り終わってしまった。これはいけない。

帰りは雨の中を歩いた。スーパーで買い物をしている間にずいぶん雨足が強まって、家に着く前の10分で濡れねずみになってしまった。しかしまあ、そんな日もあるか。明日も明後日も雨、というか台風が来ているらしい。ううむ。

雨の中を電車で大学へ行く。朝のうちは大学院のセミナーをやる。述語論理の完全性、形式理論、コンパクト性定理といった話題をめぐる議論だったが、このテキスト(小野寛晰『情報科学における論理』)では完全性定理やコンパクト性定理の証明はしない。整列順序のクラスの公理化不可能性の証明などをやった。

午後には明日の授業の準備を終わらせる。学生からのコメントに対応するために、またしてもプログラムを走らせてシミュレーションをした。いろいろ勉強させてもらえてありがたい。

いまは詳らかにできないある事情により、ピアノのレッスンをお休みさせてもらった。それはそれとして、練習せねば。

だいぶくたびれて、少々へばりぎみである。午後の大学院の講義をどうにか無事に済ませたのと、あと、先週の公開講座の報告文を作文した。それ以外はほとんど何もできなかった。

大学院の講義では「変分学の基本補題」をやり、汎函数が極値をとる条件としてオイラー=ラグランジュ方程式を導出した。それから「滑り台問題」の解の導出に進んだ。オイラー=ラグランジュ方程式を変形して微分方程式 \(1+(u')^2+2u''u=0\) を得て、ここから解がサイクロイド曲線になることを結論づけるのだが、いいところで時間切れになった。

朝、洗濯をする。このところ生活時間が乱れがちで、いろいろ調子が出ない。お昼ごろからいつものカレー作りにとりかかった。いつもよりあっさりしているが、それはそれで、まあまあ美味しくできたと思う。

水曜日の授業スライドを作る作業は相変わらず大変だが、勉強にもなることだからがんばろう。きょうは2変数関数の極値をニュートン法で探す話を勉強しコードを書いて実験した。プログラムを組んで走らせるのは相変わらず楽しい。

昨晩某所で「男性の平均寿命の都道府県別ランキング」の話が出た。あまり大きな違いではないが、1位の滋賀県と最下位の青森県とでは3年ちょっとの平均寿命の差があるらしい。統計的な揺らぎを比較しているだけのことかもしれないから、このランキングの数字だけでいろいろの物事を云々してはいけない。だが、5年ごとにある調査で、滋賀県はずっとベスト3に入り続け、青森県はずっとワースト3に入り続けていると言われると、なにか理由がありそうな気もする。

いろいろ興味深いが、そもそも平均寿命をどう計算するのかを、俺は知らなかったので、ちょっと調べてみた。

統計Webのコラムで知ったところによると、平均寿命といっても、単純に死んだ人の享年の平均をとっているのではない。それでは、人口の多い世代(団塊の世代など)の影響が大きく出過ぎる。そういう安直な計算ではなかった。死亡統計から各年齢ごとの生存率を調べ上げ、これを累積していくと、0歳児がある年齢で死ぬ確率がわかる。\(k\) 歳の人が1年間生存する率を \(r_k\) とすれば、0歳で死ぬ確率は \(1-r_0\), 1歳で死ぬ確率は \(r_0(1-r_1)\), 2歳で死ぬ確率は \(r_0r_1(1-r_2)\) 等々となる。この要領で統計が打ち切られる105歳までのそれぞれの年齢で死ぬ確率の確率分布が求まれば、寿命の期待値が計算できる。それが0歳児の平均余命すなわち平均寿命というわけだ。

各年齢ごとの死亡率を含む「簡易生命表」は厚生労働省のWebサイトで公開されている。そのデータを用いて計算してみて、自分でも平均寿命の数値が正しく再現できた。おもしろいおもしろい。

第2クォーターになって金曜日の通常の授業がなくなった。なので、読んだり書いたりする日である。毎週のことだが水曜日の授業スライドづくりが懸案である。次回は数理最適化がテーマなので、どうしても少なからぬ数式を入れたくなるが、しかしアイデアの大事なところは数式でなく図を上手に描けば説明できるはずなので工夫してみる。

うちの町内にはけっこう立派なゴミ置き場がある。早朝に可燃ゴミを出しに行ったら、どこかの家が昨晩出したゴミが、カラスにつつかれて散乱していた。ちょいとひどい状態だったので、急遽箒を持って行って掃除した。

木曜の朝には卒業研究ゼミをやる。ヒルベルト流の演繹の定義をやった。このテキストでは演繹の定義のあとになかなか例が出てこない。読んでいる受講生たちはイメージがつかみにくくて困っているようであった。

午後には次の水曜日の授業の準備として、いろいろPythonのプログラムを書いて実験をする。今シーズンはなんだかんだでこの授業の準備にかなり時間をとっている。アルゴリズムを実装してプログラムを走らせたりしてる間は楽しいけど、授業内容をまとめてパワポのスライドを作る作業はけっこうつらい。残り5回、がんばりましょう。

給料日なので母と倅にそれぞれ仕送りをする。住宅ローンの返済のために資金を移動する。来週には毎月の支払いの銀行引き落としがある。これらをやってしまうと、手元にはいくらも残らない。しかしそろそろ米も買い足さねばならぬ。ほんとうに大変である。

そんなわけで給料日前後はいつも憂鬱であるが、そんなことを言っていても仕方がないので非常勤の授業に行く。今日のテーマは「データに基づく分類」で、クラスタリングとロジスティック回帰の手法をそれぞれ紹介した。間髪を入れずに次回の「数理最適化」の準備を始めよう。

今週から大学院のゼミを火曜の朝にやる。きょうは述語論理の証明体系LKの定義と健全性をやった。いま読んでいる小野寛晰『情報科学における論理』(日本評論社)では完全性定理の証明は省略されている。木曜の卒業研究ゼミにも出てもらっているので、そちらで勉強してもらおう。卒業研究ゼミでは嘉田勝『数理論理学』(森北出版)を読んでおり、そちらは完全性定理と不完全性定理の完全な証明が載っている。

午後には明日の授業のスライド作りをやる。夕方までかかって、どうにか準備を済ませた。

スーパーで食材を買って帰宅したが、夕食をとる暇もないまま、ピアノのレッスンに行かねばならぬ。例によってバッハのニ短調のフランス組曲から「アルマンド」をやる。なかなか課題山積である。ところどころはっきり3声部が独立した動きを見せるところなどは「頭の中で鳴っていない」状態なのでどうしようもない。とにかく練習が足りないのだ。

朝は少し寝坊して、洗濯をして、遅めの朝飯と早めの昼飯を兼ねて食べて、電車で大学に来た。くたびれてはいるが、くたばっている場合ではない。

第2クォーターが始まっている。月曜日の午後に解析学概論で変分法の講義をする。一昨年とほぼ同様の内容である。滑り台問題(最速降下曲線問題)の紹介から始め、続いて変分問題の一般論と簡単な事例をやった。きょうの講義のハイライトは、間違って、\(\cos\theta\) がゼロになるのは \(\theta\) が \(\pi\) の奇数倍になるときですよね、と言ってしまったことだ。正しくは \(\pi/2\) の奇数倍だ。あとで自分で気づいて訂正したが、話を聞いている15人ほどの受講生がだれ一人、先生それ違いますよとツッコんでくれなかったのは残念だった。ともあれ、講義を無事にスタートできてよかった。

電車で大学に行く。きょうの午後開催される理学部公開講座のスタッフとして、朝からあれやこれやをせねばならぬ。会場の設営、立て看の設置、取材に来たメディアの人の案内、Zoomのホスティング、会場での司会。スタッフは俺のほかにはもう1人いて、ハイブリッドでの配信の担当をしてくれる。なかなか大変である。

公開講座の講演は2件で、古生物学(中生代の哺乳類)と生態学(魚はいかにして淡水に棲むようになったか)の専門家が話してくれた。参加者は会場30人オンライン24人というところだった。毎回思うことだが、会場の質疑からは聴衆の知的レベルの高さを感じる。今回は高校生からもけっこう鋭い質問が出ていた。終了後も二人の講演者と話をしたい人たちが詰めかけていた。まあそういうわけで公開講座は毎回それなりにやりがいがある。しかし今年はいろいろの事情でハードスケジュールかつ人手不足だった。

この一週間はずっとバタバタしていて、先週の日曜日に山口県で義父母に会ったのが、遠い昔みたいに感じられる。

朝5時過ぎに起きて、パンとコーヒーだけの簡単な朝食をとり、シャワーを浴びてヒゲも剃って、ようやく6時である。MacBook Proの充電が済んだら早めに出発して、吉祥寺から杏林大学まで歩いてみた。いい運動になったし、井の頭恩賜公園というのがとても広大な立派な公園であることを知った。

科学基礎論学会の午前中は、様相論理の数理の哲学的意義についてのワークショップに顔を出した。正直なところ、テクニカルな議論にはついていけなかったが、鈴木信行さんの提題は面白く、かつ、考えさせられた。様相論理のテクニカルな議論をあれほどきちんと研究し続けてきた鈴木さんが語る「様相論理に関する疑問」に近いものを、俺は実数連続体についてこのごろ感じている。だが、それはやはりまた別の話題であろうと思った。このワークショップは立ち見が出るほど盛況だった。午後は近世・近代の哲学(ヒューム・ライプニッツ・スピノザ・パース)についてのセッションに出た。ヒュームの哲学と医療、スピノザの哲学と量子力学、パースの哲学と天文学、といったつながりの探究が、単なる抱き合わせでなく展開していて、なかなか楽しかった。

会場では、菊池誠(神戸の)・黒川英徳・池田真治・山田竹志・倉橋太志といった人たちと顔を合わせていろいろの懸案事項の連絡ができた。

それに、加藤文元さんにお会いして挨拶できたのは収穫だった。というか、それがために今回ハードスケジュールを承知で東京まで出かけたのである。文元さんは夕方の特別講演で、リーマンに始まる19世紀哲学の存在論的革命について話をするのだ。聴いて帰りたいのはヤマヤマだが、明日の朝にはどうしても松山に戻っておらねばならず、井の頭から羽田までの移動というのは、昨日の日記に書いたとおり、所要時間が予断を許さない。泣く泣く諦めた。それで15時48分のバスで杏林大学を出発して、JR中央線・JR山手線・東京モノレールと乗り継いで、羽田に着いたのが17時20分ごろだ。これなら、文元さんの講演を全部聴いてから出発しても、どうにか飛行機には間に合った計算になる。まあしかし、今回は仕方がない。いずれ研究費をゲットして、文元さんをことさらに松山に招いて講演してもらうことにしよう。

まあそんなわけで羽田での長い待ち時間はともかくとして、帰りの旅程もスムースであった。帰りの飛行機は妙にすいていた。帰宅したのは23時前で、それなりに疲れた。明日も仕事なので今夜は無理せず寝ることにしよう。

真夜中に申し込み締切となった理学部の公開講座には80名の申し込みがあった。佐藤委員長が手を尽くしていろいろなところに告知を出してくれたおかげで、いままでよりもだいぶ多い。参加者が確定したので、朝一番に、全員にあてて(Bccで)案内のメールを送った。メールの文面に日付の間違いがあったのを指摘されたり、いろいろヤラカシているが、明後日は盛会になるようにがんばろう。

盛会になるようにがんばる気はあるのだが、明日は東京で朝から夕方まで科学基礎論学会に出席することにしてしまった。明後日の午前中から会場準備があり、きょうの夕方には1年生向けの授業がある。だから今晩の最終の飛行機で東京へ行き、明日の最終の飛行機で松山に戻ってくることにする。その間も来週の授業の準備を進めねばならず、なかなかのハードスケジュールである。大変だががんばろう。

夕方に1年生向けの初年次科目の授業があるが、今回のテーマは「先輩と話そう」であるから、俺の仕事は出席をとって先輩である院生Tくんを皆に紹介することだけだ。先輩と1年生たちが話しやすいように俺は席をはずすことにして、30分ほどキャンパス中庭のベンチに座ってデータ分析の教材作りのためにPythonのプログラムを走らせたりしていた。こういう状況って、妙に作業がはかどる気がする。たぶん気のせいなんだろう。30分後に教室に戻り、〆のあいさつをした。

この授業で受け持ち学生たちと顔を合わせる機会はあと2回あるが、それが済むと、当分この学生たちと顔を合わせる機会がない。というのも、俺は第1クォーターに「数学の基礎」を受け持ったあとは、1年次後期から3年次までの授業の担当から外れてしまっているからだ。今年は第3クォーターに4年生向けの解析学の講義をもつが、この科目とて、3年後に俺が受け持っている保証はない。まあもちろん、学生生活担当教員というクラス担任的な立場でこの人たちに接するのも仕事のうちなので、縁が切れてしまうわけではないが、それでも、この先生は何をする人なのかわからん、と彼らに思われても仕方ないだろうな。

授業が済んだらバスで空港に移動する。飛行機の時間に間に合わんかもしれんと思って、ローカル線ではなくちょいと値の張る直通のリムジンバスに乗ったら、その直後に、飛行機の出発が25分も遅れるという報せが入った。それならローカル線で十分間に合ったはずなのだ。差額は300円以上ある。なにもバス会社と航空会社が力を合わせてこんな形で日記のネタを提供してくれなくてもいいのだが、まあ、書いてしまう。

飛行機は出発が遅れたが、飛びたったあとは、つつがなく羽田に着いた。空港からホテルまでもわりかしスムースに移動できた。中央線では新宿から座れた。羽田から荻窪まで1時間半かかった。この情報は大事だ。というのも、明日の夕方は井の頭の杏林大学から羽田へ戻って帰りの飛行機に乗らねばならず、時間がかなりタイトなのだ。

宿に荷物を置いて外へ出たのが夜の10時半。閉店間際の中華料理店で担々麺を食い、コンビニでお酒と明日の朝食を買って宿に戻る。宿は新しくはないが、一人で過ごすには十分な広さの部屋で、居心地も悪くない。

今晩のうちに明日の帰りの旅程を調べて、ひととおりの行動計画を立てておこう。どうあっても19時20分には羽田空港第1ターミナルに到着していなければならない。慌ただしい中をわざわざ東京まで足を運ぶ気になったのは、科学基礎論学会の会合で加藤文元さんの講演があるからで、定刻ではこれが17時30分まである。Googleマップで調べると、17時40分台に杏林大学を出発するバスに乗れば、三鷹か吉祥寺から中央線→山手線→東京モノレールをうまく乗り継いで19時20分に羽田空港に着けるという。あるいは吉祥寺から羽田行きの直通バスというものもあるらしい。これが1時間38分で羽田まで行くという話になっているが、首都圏の道路事情は予断を許さないから、あまり信用ならない。明日の朝、JR吉祥寺駅と杏林大学のバス停で時刻表を再確認するが、最悪の場合、目当てだった文元さんの講演を聞かずに帰らねばならないかもしれんな。

このごろ睡眠不足気味で朝がつらい。しかし仕事だから自転車で大学に行く。

朝のうちに卒業研究ゼミをやる。嘉田勝『数理論理学』(森北出版)の§4.6と§4.7を済ませた。今回からM1の2名も卒研ゼミに参加してくれる。

卒研ゼミ生の一人KMRくんは今週まで教育実習に行っていて、ゼミは3回休みだった。ゼミ専用のチャットで進捗を知らせた返事に、教育実習は無事に終わって、素晴らしい経験になったと書いてきた。いいことだ。

ペヤングの焼きそばの「炒飯風/回鍋肉風」という珍奇なものを昼飯に食べた。そしたら、あとから大学にやって来たシャクマトフさんが「なんだか電気のコードが焦げたような匂いがするが火事の原因になるのではないか」と言いだした。俺にはまったくそんな匂いがしないのでおかしいなと思ったが、同じフロアの庭崎さんが「これはカップ麺の匂いだよ」と言ってくれて疑問が氷解した。シャクマトフさんは自然派の食材にこだわる人だからカップ麺など決して食べないのだ。

昨日も書いたとおり、水曜日の非常勤の講義の次のテーマは「データにもとづく分類」だ。それで今日はk-平均クラスタリングのアルゴリズムを調べてPythonでプログラムを書いたり、ロジスティック回帰の数式を計算してこれまたPythonで実装したり。夕方から宵の口にかけてそういう大変だがそれなりに楽しい作業をして、夜になってから授業スライド作りを始めたが、こちらもなかなか大変で、またしても寝るのが遅くなった。

久々にいい天気になった。溜まっていた洗濯を済ませる。

懸案だった非常勤の授業は「主成分分析」がテーマである。主成分分析は、高次元のデータを低次元の空間に射影するにあたって、最もよくデータの特徴を残す方向へ射影するにはどうすればよいか、という問題設定の話であり、相関行列の固有値問題に自然に帰着させられる。そのあたりのカラクリが俺にはずいぶん面白くて、そこの説明にちょっとばかり時間をかけたが、やはりこれは難しかったかもしれない。

ともあれどうにか授業を無事に終わらせて肩の荷が降りた。って、授業はまだまだ続くから、すぐまた背負いこむのだけどね。

非常勤の授業では、来週は「データにもとづく分類」というテーマで話をする。

それに、来週から月曜の午後に大学院生向けの解析学概論の講義をする。変分法がテーマである。これについては一昨年の講義ノートがあるとはいえ、これまた準備をちゃんとせねばならない。

そんなわけで、週末までにアレとコレの段取りをせねばならんのに、今週は土曜日に東京で学会に顔を出さねばならず、日曜には松山に戻って公開講座の司会をせねばならん。生きていれば、たまにはいろいろ重なってハードスケジュールになることもあるわけだ。

きょうも天気がよくない。体調もいまひとつなので、ゆっくり朝食をとり、電車で大学に来た。天気と体調はいまひとつなのだが、昨晩ちょっとわからなかった計算の進め方の見当が今朝になってついたので、そういう意味では気分がいい。

午後には「数学の基礎」の火曜クラスの期末テストを実施した。金曜クラスと合わせて250人分の答案を来週中には採点してしまわねばならん。

明日の授業の準備がなかなか終わらず、これはいけないと思ってピアノ教室の手島先生に「きょうは仕事が終わらないのでレッスンをお休みさせてください」と連絡したら「きょうはもともとレッスンがお休みの日ですよ」と返事が来た。なんか、先週そんな話をしたような気もしたが、気持ちの余裕がない時には思い出せないものだ。

深夜までかけてどうにか明日の授業の準備を済ませた。それはそれでいいが、来週はもっとハードスケジュールになる気もする。あわわわわ。

いろいろ妙チキリンな夢をみて目覚めたら朝6時である。シャワーを浴びてリフレッシュする。ホテルで朝食をとって、駅からバスで錦帯橋まで移動した。

朝10時に錦帯橋東詰の入り口にラーソンさん、渕野さん、津久浦さん、ディエゴ、西谷くん、佐藤くん、それと俺が集合した。

あいにくの雨模様だったが、皆で吉香公園付近を散策し、吉川史料館、鵜の飼育場、岩国しろへびの館、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)などなどを見て回った。吉川史料館の展示は大変見応えがあった。鵜が本当に「う〜っ」と鳴くのを知った。お昼には、長州屋の瓦そばを食い、錦帯橋西詰近くの店でお土産を買い、サンライフ岩国に移動した。

13時半から集合論セミナーが開かれた。5人の研究発表(西谷、佐藤、ディエゴ、渕野、津久浦)があった。発表者以外には俺とラーソンさんと依岡さんが参加している。小規模ながら充実した会議である。会議の間も外はずっと雨だった。17時半ごろにお開きとなり、皆でバスで市街地に戻った。

夕食は昨年と同じく麻里布町の「季節料理 彩さい」である。18時から飲み食いを始めたので、今日中に松山に戻らねばならない俺としても、それなりにゆっくりと料理と酒を楽しめたのは幸いだった。

他の参加者より一足早く、20時に「彩さい」を辞して、JR岩国駅に移動した。20時40分の下り列車に乗る予定にしていたのだが、思いのほか早く移動したので、20時14分の電車に乗れた。それで21時ごろには柳井港に到着したのだが、船は22時10分である。港の待合室でうたた寝をしながら待つ。

帰りの船はガラガラにすいていた。船内では、寝たり起きたり、紙とボールペンで因子分析がらみの計算をしたりして過ごした。日付が替わった0時45分に三津浜に上陸し、タクシーで家に帰った。慌ただしいようで、楽しい出張であった。昨年と同じく、ずっと雨だったが、雨の岩国の風景もなかなかオツなものである。

朝9時40分の船で三津浜から柳井に渡る。昨年同様、岩国で明日開催される集合論のセミナーに出るためである。もちろん明日のためだけなら、こんなに早く出かける必要はなくて、夕方の船で十分なのだが、せっかくだから平生町の義父母に会ってから行こうと思ったわけだ。

今年は前期に非常勤の新設科目の授業を受け持っている関係で、昨年のような気持ちの余裕がなくて、旅のお供の本は統計学関係ばかりである。

義父は柳井港まで車で迎えに来てくれた。柳井クルーズホテル1階の食堂で昼食をとり、義母の入院する病院を訪ねる。突然の訪問で驚かせたが、義母は喜んでくれたようで、行った甲斐があった。面会が済んで柳井市街に戻った頃に雨が止み、空が明るくなった。街の古い喫茶店でコーヒーを飲んで、柳井駅で義父と別れて上りの電車に乗った。

岩国には15時半ごろに着いた。なにはともあれ宿にチェックインして一息入れる。17時半ごろに再度出かけて、明日のセミナーの参加者の何人かと合流する。JR岩国駅に近い満マルで串カツを食いレモンサワーを飲んだ。このときのメンバーはポール・ラーソン、依岡輝幸、ディエゴ・メヒア、津久浦健太、それに俺の5人。ポールに昨年6月10日の日記に書いたローラ・アンダーソンの話をしたら、驚き楽しんでくれた。満マルで一同それなりに飲み食いして満足して店を出たところへ、渕野昌さんがやってきたので、河岸を変えて少し離れたガストまで歩いて行った。夜21時過ぎに宿に戻り、仮眠をとってから、持ってきた統計学の本を読んで授業準備を再開した。

さて、いつまでもサボり倒しているわけにもいかないので、水曜日の授業の準備に取り掛かる。主成分分析のことを書くわけだが、数学の内容に踏み込むと、どうしても難しい話をせねばならん。かといって「このようになっております」だけで済ませるのも気分がよくないし、それでは聞いているほうはどのみち何がなんだかわからない。匙加減が難しい。

午後は例によって一色楽器に行った。家の物入れにテナーサックス用の古いオットーリンクのメタルのマウスピースがあったので、久しぶりにこれを使ってみようと思って持っていった。結果、普段使いのセルマーのC*のマウスピースと同じリード(バンドレン青箱3番)では鳴らせなくて、JAVAの2½ならどうにか、という感じだった。しかしまあ、せっかくだから、時と場合によって使ってみようかと思う。一色楽器では、例によって島谷と川尻さんに会った。彼らにせっせと Yapani! を売りこんだ。

そのあと松山三越に行った。明日は山口に渡って義父母に会うことになっているので、手土産にCUMAのオーガニックワイン(アルゼンチンのマルベックとトロンテス)を買った。

さらにそのあとは地下BALに行って少し飲んだ。ロバートにも Yapani! を売り込んだ。

昨日に引き続き天気がよくない。仕方がないので溜まった洗濯をして内干しにする。

外を歩いていると、このあいだまであると思っていた建物が消えて更地になっていたり、知らない新しい店ができていたり、諸行無常という感じがする。

などと曖昧な感想を述べている場合ではない。次の日曜と月曜は外出するので、来週水曜の授業の準備を早めに済ませねばならん。ならんのに、今日1日がっつりサボってしまった。わは。わは。わははははは。

来週の水曜日の授業では、無謀にも、主成分分析の説明をすると宣言してある。これはつまり、あれだ。XYZの座標軸が設定された空間にラグビーボールが斜めに浮かんでいたとして、その形状を数学的に説明するには、座標軸を取り直して、第一座標がラグビーボールの長径を貫くようにするのが適切だという、昔ながらの座標変換の話、実対称行列の対角化の話だと、数学的には考えられる。

だがしかし、数学的には陳腐かもしれない話でも、それをデータ分析の文脈に置き直し、その意義を人前で語るというのは、俺にとっても初めての経験である。大変だが、いろいろ勉強させてもらえてありがたい。がんばりましょう。

きょうもあまり天気がよくない。電車で大学に行く。

午前中は卒業研究ゼミをやり、嘉田勝『数理論理学』(森北出版)の§4.5を済ませた。午後はM1ゼミをやり、小野寛晰『情報科学における論理』(日本評論社)で述語論理に対する構造と解釈の定義まわりの話を読んだ。二つのゼミで似たようなことをやっているわけだが、嘉田本と小野本では述語論理の意味論の定式化にちょっと違いがある。卒研ゼミ生はともかく院生たちには、両者を架橋する方法も含めて理解してほしいところだが、さて。

空き時間では、昨日の非常勤の授業で引用した、日毎の平均気温と供給電力量の関係について深掘りしてみた。日毎のデータを休日(土日祝日と年末年始とお盆)とそれ以外の平日に分けて解析する。平日の供給電力量はその日の気温を説明変数とする二次多項式でかなりよく説明できること、休日のほうが平日より電力需要のばらつきが大きいことなどをつきとめた。

祝日のリストをCopilotに出力してもらって、そういえば2019年は特に祝日の多い年だったなあと再確認したり、Pythonのプログラムで平日と休日を色分けした散布図を描かせたり、いろいろ楽しい。

データいじりの楽しさがわかってきたところだが、これはあくまで昨日の授業内容の発展である。それはそれとして、さっさと来週の準備に取りかからねばならん。

嵐の一夜が明けたら晴れである。午前中はダラダラしていたが午後には少しは仕事を進めた。

夕方には非常勤の講義に出かける。きょうのテーマは「回帰分析と応用」だ。二つの変数の相関、相関係数の求め方と直感的な意味、直線のあてはめ、一般のモデルでの回帰分析の一般論などを駆け足で話した。後期のメディアリテラシーの授業でも使っている「賃貸アパートの面積と家賃」「平均気温とアイスクリーム消費金額」「平均気温とガス代」「平均気温と供給電力量」というデータを利用したが、数式もだいぶ見せたし、いくつかのプログラムは書き直したし、回帰直線を公式通りに求めて描画したり、平均気温と供給電力量の散布図には直線ではなく放物線がよく当てはまることをデモで見せたりした。

授業準備で、いろいろ計算したりプログラムを走らせたりして、自分はけっこう楽しかったのだが、さて、受講者に面白さが伝えられただろうか。時間が足りないかと思っていくつかのトピック(とくに「相関と因果は別物」とか「擬似相関」とか)を削ったのだが、むしろ時間は余り気味だったので、来年以降に向けてスライドを増補しよう。それに、今月下旬には数理最適化がテーマの回、来月には機械学習がテーマの回があるので、そこでまた回帰分析あるいは「データに基づくモデルの最適化」についてむし返すことになる。こうなりゃあ、楽しくやらせてもらいますよ。

晩飯には鶏唐揚げを作った。夜にはそこらへんを小一時間ほど散歩して、いい具合に汗をかいた。帰宅して風呂に入り、ノンアルコールビールを飲む。水曜日は定例の休肝日なのだ。

台風が近づいているから大雨に気をつけろと言われている。確かに昨晩からずっと雨が降っている。電車で出かけるが、乗り継ぎ駅の古町まで来て、市内電車を待つ人混みに驚いて、そこから大学までは歩くことにした。さいわい雨は小雨になっている。

午前中は顔見知りの集合論研究者がZoomでちょいとした打ち合わせをする。いろいろの詳細はいずれまた書くけど、3月の北上に引き続き、今年2度目のピンチヒッター案件が発生しそうである。

午後は「数学の基礎」火曜クラスの第7回の授業をした。机間巡視のノロノロ歩き60分は、やってみると意外に疲れる。

夜はピアノのレッスンに行く。前にも書いたが、お題はバッハのニ短調のフランス組曲のアルマンドで、これを今年の秋の発表会でやるつもりである。この曲で悩むのは、出だしの表現である。最初の2小節ほどで、この曲で自分が何を言いたいのか、何をしたいのかを、聴いている人に伝えねばならん。ところが、後半と比較して、この最初の2小節が、俺にはまだよくわからない。それでついつい、間違えないように無難に、とか、そういうことが関心事になってしまう。それでは何のために音楽など演奏しているのかわからん。

深夜には雨足が強まり、風の音がするようになった。

昨晩、というより今朝早く、妙な時間に目が覚めていろいろ計算などしていたので、朝出かけるのが少し遅くなった。今日もいい天気である。

月曜日は授業もゼミもないので、小さい作業をいろいろ片付ける。

いろいろ作業していたら午後には雲が出てきて、小雨が降ったりやんだりの天気になった。夕方、雨が降っていないタイミングで帰宅した。残り物で適当に晩飯を作ってから、スーパーで半額になっていた牛すじで肉じゃがを作る。

関係ないけど Yapani! はすごくいい。ぜひ一度、生で聴いてみたい。それに、生きてるうちにこんな音楽がやってみたい。