2025年12月31日(水)
なんだかんだで大晦日である。ムスメとふたりで妻の実家に行く予定なのだが、町内の当番の都合があって俺は予定通りには出発できず、別行動となった。ムスメを先に送り出してから、自分で煮付けたニシンの甘露煮と先日玉井さんに頂戴した愛媛みかんを持って、ひとりで夕方の船に乗る。
船内では読みかけの丸岡章『人工知能 — ディープラーニングから生成AIへ』(ちくま学芸文庫)を読み進み、妻の実家について年が明けるころに読み終えた。数式の塊・集合知・笑点の大喜利・…といった言葉が頭に浮かぶ。AIが知的にふるまえるのはこれまでの人類の言葉の蓄積があったからこそである。まだまだAIに真の創造性を期待できない以上、知的作業を性急にAIに丸投げしてしまったらいずれ人類とAIが共倒れになってしまうと俺は思う。
さて大晦日の夜8時過ぎに柳井港に着いてみると、バスの便はとっくに終わっている。客待ちのタクシーもない、というか、だいいち国道を走る車がまばらだ。義父は高齢でもあり、もう夜に車を運転しないというし、そもそも、この時間には義父にしても妻にしても酒盛りの最中である。運転させてはいけない。30分近く待ってからタクシー会社に電話したら、運よく1台来てくれて、どうにか妻の実家までたどりつけた。
妻の実家では予定通りにしんそばを作った。ニシンの甘露煮は少し余ったので、置いて帰って義父母に食べてもらうことにした。お土産にはニシンの甘露煮、愛媛みかん、それと八幡浜の地酒「梅美人」 を持っていった。何度か書いているとおり、妻の家系の人はみな酒が強い。義父は長年のビール党から最近ワインに宗旨替えしたというが、家に行ってみると日本酒も焼酎もたくさんある。竹焼酎薩摩翁 なんていう珍しいものもある。酒好きの振りはしているがそれほど強くない俺は、つぶれないように適当につきあう。
2025年12月30日(火)
昨日書いたようなわけで、Dell Latitude 5320のUbuntuで「て日々」を書いてみる。
パソコンを変えたときにまっさきに違和感を覚えるのはキーボードだ。まあこれは結局のところ慣れるしかない。ただ、かな漢字変換(Mozc)による日本語入力と直接入力を切り替えるために毎度毎度 [半角/全角] キーを打鍵せねばならないのは、LaTeXを多用する身としてはちょっとつらい。MozcをやめてSKKにすればだいぶ楽になるはずだが、Visual Studio Codeとの相性が悪くて話にならない。たしか4年ほど前はUbuntu化したDell Inspiron 3501でSKK入力とLaTeXをバシバシ使っていたように思うのだが、さてあのときテキストエディタは何を使っていたのだっけ。Sublime Text をsnapからインストールしてみたが、さしあたりMozcでインライン変換ができないようなので却下した。さてどうしたものか。こうなると [CAPS LOCK] キーを [半角/全角] キーの代用にするというデフォルトの動作を考えた人の気持ちもなんとなくわかる気がする。俺はgnome-tweaksを使って [CAPS LOCK] キーを無効にしてしまったけれどね。Ubuntuにはもともと入力メソッドを手軽に切り替えるための [Win]+[SPACE] というキーバインドがあるのだけど、これに限らずいろいろのキーバインドを Visual Studio Code が上書きしてしまっているのが悩みのタネなのだ。
かつてInspiron 3501で使っていたテキストエディタが思い出せない。それとも、2021年当時はSKKとVS Codeの組み合わせで困っていなかったのだろうか。よくわからない。こういうことがあるので、日記は小マメに詳しく書くに越したことはないのだ。
Vivaldiブラウザのメールクライアントは、Appleのメールにアクセスした感じではちょっと信用ならん感じである。代わりにMailspring を使ってみる。こちらはさしあたり文句のない動作と使用感だ。これを使おう。あとはAppleのカレンダーとの連携ができればいい。カレンダーソフトのうちMorgen はかなりよさそうで、無料アカウントもなくはないが、ちゃんと使うには課金ユーザになったほうがよいようだ。さしあたり、無料の試用期間中は使ってみようか。だがしかしそんなくらいならObsidianの課金ユーザになったほうがええような気もするぞ。
昨日外で転倒したこともあって、きょうはまる一日家でくすぶっていた。
2025年12月29日(月)
この「て日々」の更新作業その他を、新年からはDellのノートPC(Dell Latitude 5320)のUbuntuでやろうかと考えている。そのためには、いろいろのデータを移行せねばらなん。
新しいUbuntu PCは軽量でおおむね使いよい。バッテリーがヘタリ気味なのと、キーボードの[A]のキーがときどき反応しないのは気にかかる。内蔵モニタがタッチスクリーンなのだが、これにはあまり使いみちがない。
仕事、とくに授業関連では、まだMacBook Proが手放せないので、どうバランスを取るか。仕事データも徐々にUbuntuに移行させるのがいいだろうな。
問題はUbuntuで各種クラウドサービスに接続する使い勝手がどうかということだ。Microsoft系のサービスはおそらく問題がない。iCloudのメールとカレンダーにはVivaldiブラウザ付属のクライアントで接続できるが、これの使い勝手はまだ未知数である。iCloudの写真とミュージックについてはハナから諦めている。こいつらについてはiPhoneと、ひょっとしたら新しいiPadでも調達して、それで利用すればいいのである。このUbuntu PCで音楽をかけるという話には、たぶんならない。そして、物書きとしての仕事はUbuntuで十分にできるはずだ。物書きとしては、もっぱらTeX LiveとVisual Studio Codeがあればいい。Zoom もSlack もDiscord もちゃんとUbuntuにあるし、職場のネットワークへのVPN接続も設定できた。
いろいろのメモは、さしあたりSimplenote で取ってしまおう。プラットフォーム間の共有が楽でいい。Obsidian も悪くないが、こちらは保管庫の共有に月8ドルかかる。
午後に散歩に出たが、ショッピングモールの駐車場でコケた。前向きにドテっと倒れて顔面を怪我して、通りかかった人々にずいぶん心配をかけた。たいした怪我ではなかったのが不幸中の幸いだが、情けなく恥ずかしいので、買い物もせずに帰ってきた。立って歩くということはつまずいて倒れることと隣り合わせなのだと、改めて思い知らされた。
2025年12月28日(日)
午前中、身欠きニシンを煮付けて甘露煮にする作業をした。それなりのものになったと思う。だが思うにまかせない。身欠きニシンというものは、干物の状態ではとても細長く、米のとぎ汁に一昼夜浸したくらいではあんまり形が変わらないので、こんな長いもの煮つけようにも、入れる鍋がないぞと思って、二つに切ってから煮たのだ。そうしたら、臭みをとるために日本茶で煮るというプロセスで、すでに長さ半分くらいに太短くなっている。なんということだ。これでにしんそばにしたら、ぶつ切りのニシンが2切れずつ乗ったそばという、なんだか変なものになりそうだ。まあ今回は仕方がない。次回はもう少し工夫することにしよう。
2025年12月27日(土)
昨晩の日付が変わる頃に身欠きニシンを米のとぎ汁につけた。明日の朝には煮付けにかかろうと思う。年越し蕎麦はにしんそばにしようと思うのだ。
午後に地下BALと一色楽器とマツヤマ楽器に年末の挨拶に回った。年越しは妻の実家でするので、お土産に愛媛の地酒を買った。
2025年12月26日(金)
愛媛の松山にしては思いがけず寒い日だ。
飲み友達の玉井さんが実家の畑で取れたミカンをお裾分けしてくれるというので頂戴しに行った。フジグラン松山のタリーズコーヒーでお会いしたのだが、玉井さんはある種クリエーター的な仕事をしている人で、いろいろの事情で、近頃はアカデミアの人々に取材をしている。俺にもいろいろ聞きたいというので、インタビューに応じて、研究職の人生双六の話などなど、ああだこうだと3時間近くも話した。
それで帰宅すると、今度はインタビューをする側に回る。火曜日に大学院の在学生にインタビューした他に、修了生にも話をうかがおうということになって、元院生nCoくんこと西尾さんとZoom会談をした。これまた、なかなか楽しかった。
2025年12月25日(木)
午前中、毎年1月のあの恒例行事の説明会に出る。これに午前中いっぱいかかった。第3クォーターの解析学Vと解析学特論の期末レポート締切日であるから、午後は研究室に控えていた。大学院生の受講者は全員レポートを提出したが、学部4年生の何人かが提出しなかった。まあ、ありがちなことではある。
今日もあんまり進捗のない日だった。昨日酒を飲んだので、振替の休肝日にした。夕食には鶏肉のクリームシチューを作った。
2025年12月24日(水)
リニューアル作業中の大学院のホームページの件で、昨日は在学生にインタビューをしたが、今日は授業風景の写真撮影をする。といっても、もうそろそろ冬休みなので、もともと多くない大学院の授業の写真は撮れない。午前中に山崎教授のゼミがあるというのでお邪魔してゼミの写真を何枚も撮らせてもらった。
午後は来年度の非常勤の講義のシラバスを書いたり、ルベーグ積分の授業のノートを作ったり、あと、研究室で使わなくなった(というよりWidnows 11非対応で使えなくなった)旧Windows PCに Feren OS をインストールする作業をした。Ubuntuとは少し使用感が違うけれども、Feren OSも悪くはないな。とはいえこのPCというのが、USB-Cなし、SDカードスロットなし、HDMIビデオ出力なし、ビデオはDVIとVGAとDisplayポート、無線LANデバイスなし、Bluetoothなし、DVD-RWドライブあり、PS/2マウスポートとPS/2キーボードポートあり、という、微妙にレガシーなやつであるから、今後どれだけ使うかは未知数だ。
クリスマスイブだからということもないが、夕食には手羽先の唐揚げを作った。ムスメが爆食いしてくれたのが嬉しかった。
あと、10日前の食中毒の元凶が特定できた。まあ、ここに詳細は書くまい。
2025年12月23日(火)
朝は「集合と位相I」の演習をやる。空集合の振る舞いをどう教えるかについて中島さんと話しあった。
午後には、リニューアル作業中の大学院のホームページに掲載する在学生のインタビュー動画の撮影ということをした。インタビュー内容の打ち合わせや全体の進行は俺が担当するが、ありがたいことに、収録と編集を請け負ってくれる院生くんが名乗りをあげてくれたので、相応のギャラを出して仕事を頼む。インタビュイーの院生2人もそれなりに楽しんでいたようだ。あと、大学院修了生(社会人)へのインタビューもするが、それは今週末のお楽しみである。
夜はピアノのレッスンに行く。今年最後のレッスンということで、俺も付け届けを持っていったし、先生からもお土産を頂戴した。レッスンのお題の曲は難しいが、希望はある。がんばりましょう。
2025年12月22日(月)
非常勤の授業では期末レポート課題のアナウンスをし、年明けの補講の告知をしてから、「機械学習」と題して、最近のAIはある意味で回帰分析みたいなこと(既存のデータにもとづくモデルの最適化)をしてるんだよ、という話をした。
午後には3年生のセミナーをやった。自然演繹の話の続きだ。推論規則のうち背理法の推論以外の規則がひととおり出揃った。冬休みやら何やらでだいぶ間が開いて、次回は1月15日。
晩飯は鍋にした。肉はタラとアンコウと鶏もも肉。野菜はネギとハクサイとぶなしめじとシイタケとニンジン。あとマロニーを入れる。
今日が冬至なのだそうだ。おひさまの低さが底をうって、またこれから昼がだんだん長くなっていく。ありがたいことだ。
2025年12月21日(日)
いろいろあって最近また中古ノートPCを買い足したので、古いDell Inspiron 3501をリカバリーにかけてWindows PCに戻した。俺の場合、TeX Live と Python と Visual Studio Code と Vivaldiブラウザが動いていればいいという意味では、WindowsでもLinuxでもmacOSでも、どれでもいいわけだ。いや、仕事に使うと考えると、ExcelとPowerPointが動いてないと困るのではあるが、まだ当分の間、仕事は引き続きMacBook Proでやるのだ。
2025年12月20日(土)
来年度受け持つ大学院生に何を研究してもらおうか考えながら、いろいろの本を紐解く。
夜には友人にして恩人のゆーこさんと会食。顔を合わせるのはなにしろ26年ぶりであるから、お互いオジーサンオバーサンになっている。だが、会って話してみると、そういう時の流れは感じられなかった。二番町のやまやで焼肉を食い、歩行町のゴスペルでジャズを聴いた。
2025年12月19日(金)
いつものことながら朝一番の授業はなかなかエンジンがかからない。今日はテキストの§3.2で写像の概念を初めて導入する大事な回なのだ。丁寧に話していたら、今回は時間が少し足りなかった。やり残しが出るようでは、丁寧もヘチマもないなあ。
午後には卒業研究ゼミのテキストを読み返して卒研発表会の内容の素案を練った。ごくまっとうに自然演繹を定義して命題論理の健全性と完全性を示すという流れにしようと思う。
明日には松山をたって富山に戻るというしんじけさんと夕食をご一緒した。ちょっとわかりにくい場所の店にご案内するのでホテルまでお迎えに行ったが、ロビーのトイレを借りたときにスマホを落とすというポカをやらかした。しんじけさんにホテルに電話してもらって事なきを得た。あぶないあぶない。
2025年12月18日(木)
自転車で大学に来た。天気がよく気分は悪くないが、なにせ四日間も寝てばかりいたので、自転車のペダルが重かった。朝のうちまたリモート会議がある。そのあとは研究室の片付けを少しした。午後には講義が二つある。幾何学概論Aでは(持っていったレジュメの部数が出席者とピッタリ同じ数だったので)講義ノートを見ないでソラで話をしたら、思ったほど進まなかった。群の作用とか運動群とか\(G\)-合同の概念の定義をした。一番大事な\(G\)-分割合同の定義は時間切れでできず、年明けまでおあずけになった。その頭のまま、集合と位相 Iの講義に行って§3.1を済ませた。残り10分ほどで§3.2に入ってもいいけど、続きが年明けになっちゃうからやめとこうと、幾何学概論Aの続きが年明けだという頭で言ってしまった。実際には明日の朝にもう一回講義があるのだ。これは受講者を混乱させたかもしれない。わあごめんなさい。
昨日済ませた作文の仕事からの解放感か、あるいは病気から立ち直るときの晴れやかな気持ちか、とにかくきょうの夕方から夜にかけては妙に心が軽く、羽でも生えているようだった。客観的にはだからといって何からも解放されたわけではないのだけど。木曜日だというのに金曜日の夜のような気がしてならなかった。よくわからんが、勢いを駆って、研究室と自宅のリビングの積み本を少し整理した。
2025年12月17日(水)
どうにか快復したと思ったら今度はムスメが熱を出した。うつしてしまった。ごめんなさい。
職場のホームページのリニューアルがらみで作文をしたり、チャットで打ち合わせをしたり、学部のリモート会議に出たり、懸案の出版物プロジェクトについてZoomで作戦会議をしたり、病み上がりなりに今日はいろいろとよく働いた気がする。まあ俺の場合は単に普段がダラケすぎなんだけどね。
2025年12月16日(火)
まだ本調子でないので、出勤を差し控え、リモートでできる最小限度の作業をした。あとは溜まった家事を片付け、本を読みながら体を休める。朝飯と昼飯をちゃんと食ったら、夜になっても腹が減らず、昼のリゾットがまだ胃のなかでブツクサ言っている始末である。これはいけない。ピアノのレッスンもお休みさせてもらう。
2025年12月15日(月)
熱は下がったようだが調子が出ない。インフルだったらいけないので大事をとって今日の非常勤の講義と3年生セミナーはお休みにした。非常勤の講義はどこかで補講をせにゃならん。念のため、医者で検査をしてもらった。コロナもインフルも陰性だった。お医者さんの見立てでは、このごろ流行りの感染性胃腸炎だろうとのことだった。
2025年12月14日(日)
明け方に盛大に嘔吐した。まあ胃液だけしか出てこなかったが。それから熱が出たので、きょうは何もせずひたすら寝て過ごした。
2025年12月13日(土)
朝のうちに明後日の非常勤の講義の準備を済ませる。例年どおり機械学習の基本概念の話をする。その次の22日の授業の内容は「AIの活用事例」の話だから、さすがに数年前と同じ内容ではいけない。大規模言語モデルの話を盛り込んでアップデートしておきたい。が、どうも気力体力が足りなくて勉強が追いつかない。しかも来週もいろいろの予定が目白押しである。まあ、なんとかするしかないのだが。
あれもこれもなんとかせにゃならんとつぶやきながら、ピアノ教室の月謝を納めに街へ出かける。毎年2回、ボーナス月に半年分を前払いしているのだ。そのあとは高島屋でお菓子を買って一色楽器に届けた。川尻さんがいた。
2025年12月12日(金)
朝から「集合と位相 I」の講義をした。集合算の話を一段落させて直積集合の話に入った。だいぶ尺が余った。
卒研ゼミでは前原昭二『記号論理入門』をとうとう最後まで読み終えた。それで来週のゼミはお休みにして1月から卒業研究発表会の準備に取り掛かることにする。
ゼミのあとにはしんじけさんの数学談話会があった。《「連続体の迷宮」はなぜ哲学の問題になるのか》というタイトルで、古代ギリシャのエレア学派以来、現代に至るまでの哲学における「連続」の問題の沿革を語りつつ、ご本人の問題意識を説明してくださった。聴講者は多くはなかったが、数学専攻の研究者にも関心をもって聴いてもらえたようだったのでよかった。
懇親会にはロープウェイ街の「四川之門」に6人で行った。花咲蟹をメインにした本格的な四川料理で、ちと値が張ったが美味しかった。二次会にはグレッチに行った。というのも、今日はサックスの上義幸さんを中心とするジャズのライブがあり、そこで山崎教授がドラムを叩いているという情報を得たからだ。ライブは楽しかった。山崎さんは同僚がいっぱいカブリツキで聴いているので少々やりにくかったと言っていたけれど、きっちり正確でありながら優美かつ端正なドラムは、大学での彼のいつもの仕事ぶりと同じであるとは、聴いていた一同の共通の感想であった。しんじけさんは二次会で帰られたので、山内さん大西さん中島さん俺という4人で三次会に向かう。実は今日は「解析セミナー」の当日でもあり、そちらの出席者の懇親会もしんじけさんの談話会の懇親会と別に開催されていた。それで、そちらの参加者のうち主だった人たちが集っているという一番町の居酒屋に行った。山崎さんのドラムを聴いてきたと言ったら、驚きかつ羨ましがられた。
2025年12月11日(木)
大学院の幾何学概論では、昨日の日記に書いたような流れで測度問題について話した。1年生の「集合と位相 」Iでは集合演算の話をしたが、テキストの問をやってみせた時にちょくちょくポカをやって受講者に指摘された。はずかしい。
昨日も飲んで帰ったし明日も飲み会があるので、今日は休肝日にする。カボチャを買って帰って煮付けにした。
2025年12月10日(水)
一夜明けて読み返してみると、昨日の日記が意味不明だったので少し修正した。書きかけで公開してしまったらしい。
さて水曜日は受け持ちの授業がないので、もっぱら明日の幾何学概論の講義の準備をする。19世紀も終わりごろになると、集合論を応用した数学が発展してきて、幾何学でも図形を点集合として扱うようになり、一般の点集合を相手にできるように長さや面積の概念を精密化・拡張せねばならなくなった。そこで出てきたのが《測度》という概念なのだけど、多角形の面積の拡張であるような、平行移動や回転のもとで不変で可算加法的な測度を、すべての有界点集合に対して定義することはできない。これを示したのが1905年のヴィタリの《不可測集合の存在証明》である。それに先立つ1902年の時点でルベーグは「すべての点集合」というところを諦めて可測集合だけを相手にするという路線を提唱していた。「平行移動や回転で不変」ということころを諦めると問題は純粋に集合論的になり、巨大基数公理の理論へと発展していった。残るのは「可算加法的」を諦めて有限の加法性に話を限るという路線で、これがこの講義の主題になる。と、明日はここまでを本題への前振りとして話すことにする。
午後は愛媛大学で開催される「四国初開催! 量子コンピュータ×AIセミナー in 愛媛」 というのに出席した。同僚の大西さんや森岡さんが話をするってこともあるからね。いろいろ商売っ気たっぷりなトークがあったり、なんだかコンサルっぽい人が登壇したり、ちょっと胡散臭いところはあったが、まあ話題の性質上、これは仕方がない。量子計算自体は多少なりとも関心のある分野だし、量子ウォークとかテンソルネットワークとか、数学として興味深い話題もあった。いつも言っていることだが、俺はこういうところに積極的に出てきて刺激を受けるべきなのだ。
そうは言っても、セミナー終了後の《名刺交換会》に出て仕方のある身でもないので、会場に居合わせた飲み仲間の玉井さんと一緒にエスケープして焼き鳥を食いに行った。なので、定例休肝日はまたしても明日に延期。
2025年12月9日(火)
朝一番に「集合と位相I」の演習の授業がある。進行は中島さんに任せるが、俺も学生さんたちの様子を見て回りながらいろいろとアドバイスをする。
午後はなんだかんだ言ってダラダラ過ごしてしまった。年明けに科学基礎論学会で話をせねばならんので、少しその準備をする。
夜にはピアノのレッスンに行った。お題はバッハのニ短調のフランス組曲のアルマンドという難曲である。ゆっくりと、しかしあきらめずに練習するしかないことを再確認した。レッスン後には春の音楽会の出し物の相談をした。
2025年12月8日(月)
月曜日の朝は非常勤の講義から始める。今日のテーマは「ハッシュ値とビットコイン」だ。チェックサム・ハッシュ値・電子署名・ビットコイン・ブロックチェーンといった話題をゆるく解説した。
午後には3年生のセミナーをやった。自然演繹の推論の話に入った。
夕方から夜にかけて、例の出版企画に関連して、山田竹志さんと2時間半にわたってリモート会議をした。一人で考えていても進展しないことが、人としゃべっているうちに進むのが、ありがたくかつ面白い。
2025年12月7日(日)
だいぶ寝坊した。目が覚めたら9時前である。軽い朝食のあと、自転車で朝生田の木村チェーンに行ってみる。目当てはもちろん「スタミナ漬」なのだが、今回は会えなかったので、何も買わずに引き返し、エルベで鶏もも肉と豚ひき肉を買って帰った。で、午後にいつものカレーを作る。
2025年12月6日(土)
きょうはしんじけさんを道後散策に誘った。なんだかとてもいい天気である。10時半にホテルのロビーで待ち合わせ、勝山町から持田を経由して道後まで歩いた。道後公園の湯築城跡、伊佐爾波神社、道後商店街、本館前広場などなどを案内し、ランチは味倉 で南予風鯛めしを食った。本館裏のストリートピアノも少し弾かせてもらった。ひととおり道後を観光して、にきたつの道から大学を経て八坂通と二番町の交差点まで歩いた。そこでしんじけさんとは解散し、俺はさらに大街道から銀天街を散策して、例によって一色楽器に行った。歩数計カウント18,390歩、歩行距離14.41キロメートルと、かなりよく歩いた。このさい街から家まで歩いて歩数2万歩をマークしようと思わないでもなかったが、だいぶお酒も入ったので、帰りは電車を利用した。どこかの踏切の故障があったらしく、電車はだいぶ遅れていた。
道後商店街の味倉では「南予風鯛めし」と「ひゅうがめし」が別メニューである。どちらも真鯛の刺身をご飯に乗せてタレをかけて食するのは同じなのだけど、南予風鯛めしのタレがとろろ芋とわさび醬油であるのに対して、ひゅうがめしには芋でなく生玉子がつく。このごろ松山の観光街に林立する(宇和島風)鯛めしの店で食べられる鯛めしは、後者の「ひゅうがめし」に近い。しかし元々は、松山で鯛めしといえば炊き込みご飯である。味倉でも、これが「中予風鯛めし」としてちゃんとメニューに載っている。20分〜30分かかるというので、今回は注文しなかったけど。われわれとしては刺身を乗せる南予風鯛めしは「宇和島風鯛めし」あるいは「ひゅうがめし」であり、炊き込みの鯛めしは「中予風鯛めし」ではなく「北条風鯛めし」と言いたいところだ。
きょうはよく歩いて、それなりにくたびれて帰宅したわけだが、気を取り直して月曜日の非常勤の授業の準備を終わらせ、風呂に入って疲れを癒した。今夜は早めに寝て、明日もがんばろう。
2025年12月5日(金)
歩いて大学に行った。朝一番に「集合と位相I」の講義をする。部分集合・集合の相等・冪集合・和集合と共通部分といった話をした。いろいろアドリブが入った。毎年のように「冪くらい漢字で書いてください」と言って文字の成り立ちを説明したほか、「冪集合は英語でパワーセットと言います。定食屋のメニューにありそうです。安い肉とニラとにんにくの芽を濃いぃソースで絡めて…」それと、余った時間で「木村チェーンのスタミナ漬」の話をした。
そのあと、お昼前までウェブサイト開発に関連して業者の人とのリモート会議があった。
昼食のあとは卒業研究ゼミだ。前原『記号論理入門』の付録IIの「最小論理・直観主義論理・古典論理がおのおの実質的に異なること」を済ませた。次回で前原本を読み終えることになりそうだ。
2025年12月4日(木)
昨日に引き続きだいぶ寒い。午後に講義を2コマやる。「解析学概論」では多角形の幾何的分割合同(複数の多角形に切り分けて並べ直して一方から他方の図形が作れるときにいう)についてのボリアイ・ゲルヴィエンの定理の証明をした。授業終了時刻を勘違いしていたこともあり、だいぶ時間が余った。「集合と位相I」では全体のガイダンスのあとテキストの最初のセクションを詳しく解説した。
昨晩は外食して酒も飲んだので今日は家でおとなしく振替休肝日だ。肉じゃがを作った。
2025年12月3日(水)
今日から第4クォーターが始まったが、水曜日に俺の担当する授業はない。そこで今日は明日の講義「幾何学概論」と「集合と位相 I」の準備、それとルベーグ積分の遠隔授業の資料作りをする。ルベーグ積分は、各種の収束定理の話を今日のうちにアップロードすると予告してある。昨晩のうちに単調収束定理の証明の目鼻はつけてある。これを手がかりに、ファトゥーの補題、ルベーグの優関数収束定理と書き進める。途中に受け持ち学生との面談をしたり、小休止で昼寝をしたりしながら、夕方に書き終えた。それから一昨日ちょっと触れた分割合同がらみの騙しのトリックを再現する工作をした。
夜はしんじけさんと夕食をご一緒した。びんび家本店 とホヤケン にご案内した。
2025年12月2日(火)
大学で木曜日の授業の準備をしているところへしんじけさんが登場した。学食や大学図書館をご案内したり、今後の打ち合わせをしたりした。
Tikzを駆使して幾何学概論の第1回の配布物を用意した。色刷りで3ページある。
夕方に数学談話会があった。講演者は本多正平さんで、グロモフ・ハウスドルフ距離の話をしてくれた。とても面白かった。
夜にはいつものとおりピアノのレッスンに行った。先生に相談して、来年11月の発表会で弾く曲を決めた。バッハのニ短調のフランス組曲BWV812のアルマンドにする。これまたかなり難しい曲なので、腰を落ち着けてゆっくり練習しなくてはならない。
2025年12月1日(月)
師走だなあボクは12月がいちばん師走なんだ、などと加山雄三みたいなことを言いながら、非常勤の講義に向かう。今日のテーマは「暗号とその応用」だ。インターネットの通信なんてものは、関係のない人はスルーしてくれると信頼して情報を流す、いわば路上での立ち話のようなものだということから、暗号化の基本、共通鍵暗号のコンセプト、電子署名への応用と、非接触式ICカードの認証におけるチャレンジ・アンド・レスポンス法などについて話した。
水曜日から第4クォーターが始まる。毎年の「集合と位相 I」が週3回あるほかに、木曜日に大学院向けの「幾何学概論」3単位のうち1単位8回分を担当して、バナッハ・タルスキの定理の話をする。2年前とほぼ同様 の進行である。初回は多角形の幾何的分割合同の話から入る。長方形は同じ面積の正方形に幾何的分割合同であるという命題を画用紙を切って例示しようと準備に取りかかる。あと、ふたつの(面積の違う)正方形からなる図形を分割と平行移動でひとつの正方形にうつしてしまうトリック(これはピタゴラスの定理の一つの証明法でもある)もやってみせたいし、きょうすけさんのこちらのブログ に紹介されている有名な騙しのトリックにも触れたい。
午後は3年生のセミナーをやった。山田俊行『はじめての数理論理学』(森北出版)の第2章で、∀で始まる全称命題の証明はどうするか、∃で始まる存在命題はどうか、という話だった。第2章の演習問題の途中までやった。
夕方にはしんじけさん(富山大学の池田真治先生)が松山に到着したという連絡が入った。研究活動のために3週間ほど滞在なさる。最初の晩くらい晩飯をご一緒しようと街まで迎えに出かけたが、お疲れとのことで、今夜の会食はなしになった。明日には大学に来てもらって、いろいろの打ち合わせをしよう。
それにしても今日は暖かい日だった。真冬の服装で出かけたら汗ばむくらいだった。