久々に晴れたので洗濯をする。今週は天気とタイミングに恵まれず、洗濯ができていなかった。天気はともかくタイミングということで来週以降そういうのが続く気もする。いろいろ計画的に動かないと。
洗濯が済んだらパルタジェの撤収作業を手伝いに出かける。常連仲間がとっかえひっかえ10人ほども来て共同作業をして、どうにか1日で片付けが済んだ。べつだんここにつどった仲間が散り散りになるという話ではないのでいいのだけど、俺としては隠れ家的な場所がなくなったので、新たなボヘミアンの道を行かねばならぬ。花発多風雨。人生足別離。
午前のうちに、昨日までに仕上げた「集合と位相I」と「解析学I」の授業の配布物を相方の先生にメールで送って確認してもらう。それで修正をもらって、午後に印刷を手配する。来週火曜日の朝の授業で配布するプリントだけは研究室のプリンタで刷ることにしよう。
そういう作業をしているところへカズノさんから連絡が入った。突然だが、いろいろの事情でパルタジェが閉店することになった。夕方から常連たちが駆けつけて皆で飲み食いする。事情が事情だけに寂しい会になるかと思ったが、センチメンタルになっているのは俺くらいで、意外にみなニコヤカである。みんな大人だなあ。
昨日に引き続き天気が悪い。電車で出かける。市内電車に乗っていたら、隣にまだおしゃべりのできない1歳くらいの小さな男の子がお母さんと一緒に座った。小さな男の子は、お母さんのお膝にだっこされて、くりくりの眼で俺の顔をじっと見つめたり、目が合うと照れてお母さんにぎゅっと抱きついたり、とてもとても可愛かった。うちの子らにもこんな時期があったなあと懐かしく、気持ちが暖かくなった。ありがとう、小さい天使くん。
朝から、昨日に引き続きジェネラルトポロジー・シンポジウムに顔を出す。しかしガオ教授の講演以外の時間はパソコンを広げて解析学の演習問題のプリント作りをしていた。ごめんなさい。昼食には嘉田さんと二人で菜温に行って麻婆豆腐定食を食べた。
今日と明日、愛媛大学でジェネラルトポロジー・シンポジウムが開催される。今回の目玉はなんといっても中国から記述集合論の泰斗ガオ教授が来て「ポーランド群作用の記述集合論」というタイトルで2回にわたって講演することだ。俺もガオ教授の講演目当てで聴講する。大阪から嘉田さんも来てくれている。昼食は嘉田さんと二人で校友会館のフリーニで食い、日赤病院のタリーズでコーヒーを飲んだ。改装以後の日赤病院に入るのは俺も初めてだ。
ガオ教授の今日の講演は、俺も知っている内容が中心だった。それはそれとして、わかりやすいきれいな英語だった。
夜にはシンポジウムの懇親会があるが、それには行かず、「集合と位相」の演習問題と小テストの準備を終わらせた。この勢いで今週中に2年生向け解析学の演習問題と小テストを用意できればいいなと思っている。
雨である。仕方がないので電車で大学に行き、来週からの「集合と位相」の演習問題の準備をする。昨年の演習問題がPDFしか残っていないので、問題を増やしたり減らしたりしつつ、手作業でTeX化するのだ。午後の3年生セミナーの時間以外はたいていこれに費やした。3年生セミナーでは、トイレットペーパーのロールのサイズと紙の長さの関係式の導出に知恵をしぼった。
夜はピアノのレッスンに行き、3月下旬の出番と、夏にあるはずの出番と、さらに来年の秋にある発表会の出し物を相談した。あれをやろうこれもやりたいと言っているうちが一番楽しい。だが、決めたからにはきちんと演奏したいわけでもあり、練習で苦労することにもなる。
朝はいつもの非常勤の講義に歩いて出かけ、確率の応用と称して、宝くじがどうした隕石がこうしたと話してきた。いや、本題としてはベイズの定理とその応用の解説をしてきたのだけども。
そのあとは例によって卒業研究セミナーだ。あいかわらず、順序数の算術のいろいろの性質の証明をがんばっている。そんなわけで午前中の業務が済み、そのあとは我らが数学教室の悪習により、昼休みに教室会議があった。
夕方からは、懸案のプロジェクトに関連してまたまた神戸から菊池誠がやってきたので、迎えて焼き鳥屋で晩飯を食いながら議論する。例によって好きなことを勝手に喋ったが、プロジェクトの俺が関わる部分について、少しは貢献できたと思う。
【翌日追記】勘違いしている読者がいるので書いておかねばならないが、ここでいう菊池誠はツイッター界隈で名高い大阪の物理学者ではない。同姓同名の神戸の数学者兼哲学者である。俺は大阪の菊池誠とは面識がない。ややこしいことに、大阪の菊池誠も科学哲学がらみの本を書いていたりするが、数年前に大阪の菊池誠と神戸の菊池誠が会談する機会があったときには、ホンマモンの科学哲学者の登場に、大阪の菊池誠は大いに緊張したのだと、風の噂に聞いている。
朝から仕事である。リーダーに、15時までには業務は終わらないと覚悟してくれと言われていたので、やむを得ずきょうのピアノの発表会をキャンセルしたのだった。ところがやってみると、14時すぎには業務は済んでしまった。これなら発表会に出演できたと思っても、いまさらどうしようもない。まあピアノでもなんでも、これだけ何年もやってりゃそんな年もある。次回を期すことにしよう。今回弾くつもりだった曲は来年の発表会にもっていくことにして、3月末の次の出番には、まったく別路線の曲を弾こうかと思っているが、これはまあ、明後日のレッスンで先生と相談だ。
勤労感謝の日
けさは、未明の3時前に目が覚めたので、読みかけのヨハンナ・シュピリ『アルプスの少女ハイジ』(松永美穂訳, 角川文庫)を読み終えたら6時になり、それからまたウトウトして、朝9時から活動開始した。
例年のことだが、えひめすごいもの博というのが堀之内で開かれる。お昼時に行って、シクルのハマチカレーを食べた。なかなか美味しかった。そのあと、萬翠荘で開かれる古楽器アンサンブルの演奏会を聴きに行った。昨年と同じく赤津眞言さんの率いるアンサンブルの公演で、会場も素敵なら演奏も素敵だったのだが、睡眠不足のせいで半分以上眠りながらの鑑賞になってしまって申しわけなかった。
TikZの実習はテキストの第8章を終わらせた。
午前中は12月からの授業の準備をする。昨年までのやり方を基本的に踏襲するにはするのだが、なぜか昨度の資料がPDFしか残っておらず、ソースのTeXファイルがない。一昨年と昨年の資料にはかなり異同があるが、その理由がどうも思い出せないというありさまで、かなり困った。仕方がないから過去数年の資料を比較しながらイチから配布物やらなにやら作り直すことにする。そういえば非常勤の講義の記録も昨年の分は半分も残っていないので、ひょっとしたら保存用のデバイスに何かあったのかもしれない。バックアップは複数用意しておくべきだな。
昼休みのあとは集合論Zoomゼミだ。順序数の算術の基本性質を済ませ、カントール標準形を済ませた。いいかげん順序数の基本のところの議論を終わらせたい。12月から2月にかけては授業が忙しくて、昼間にボランティアのゼミをする時間なんかとれそうにないので、さしあたり月曜の夕方に変更する。
TikZの実習はテキストの第7章を終わらせた。
解析学の講義の最終回。バナッハ-アラオグルの定理の証明の概略を述べ、数列空間 \(\ell^1\) の単位閉球が弱位相でコンパクトでないことを証明して、最後にレポート課題を課しておしまい。いやあ、この講義は自転車操業で大変だった。もっとも、自転車操業なのはこの授業に限らないけど。
夕方にはでぃぐセミナーに参加した。発表者は丹野さん。ソロヴェイのモデルで、零集合のイデアル \(\mathcal{N}\) と痩集合のイデアル \(\mathcal{M}\) における包含関係と、それから \(\omega^\omega\) のdominationの関係 \(\leqslant^*\) という3つの順序集合を比較するという話であった。俺もボケボケしてないで勉強しなくては、という気持ちにさせられるだけでも、セミナーに出た甲斐があったというものだ。
帰り道にスーパーに寄ったら、店内のアナウンスで「ただいまクリスマスのご予約受付中!!」と言っていた。そうか。この数年、俺の家にクリスマスがこないのは、スーパーで予約していなかったからなのだ。わははははは。
TikZのテキストの実習を第6章までを済ませて一息つく。けっこう先は長い。
宮島静雄『ε-δ論法と数学の基礎』(近代科学社, 2024年)という新しい本を読んでみる。古代以来の無限小解析がε-δ論法へと結実し実数論が完成するまでの歴史と、1階述語論理と集合論による数学の基礎づけをめぐる話題を丁寧に書いた良書だと思う。さしあたり、実数論と数学基礎論との関係を論じた第4章からあとを読んでみた。拙著『「集合と位相」をなぜ学ぶのか』と拙訳『キューネン数学基礎論講義』だけでなく、キューネン本の原著(2009年)の、訳者の俺が知らず版元に情報の掲載もない改訂版(2012年)なるものにまで目配りしていて驚かされる。数学の哲学的背景についての著者の見解も穏当で好感が持てる。
午後には後日の休日出勤に関連したちょっとした打ち合わせがあり、夜には工学系の先生たちとの飲み会がある。われわれの大学院では数理情報プログラムと称して、理学部の数学と工学部の情報工学が合同の教育プログラムをなしているので、教員同士の交流の機会が必要なのだ。
昨日できなかったTikZの実習を午前中にやる。きょうはテキストの第6章だ。
午後の3年生セミナーは「関数方程式」の話で、\(f(x+y)=f(x)+f(y)+a\) となる実数の連続関数は1次式だ、とか、\(f(x+y)+f(x-y)=2(f(x)+f(y))\) となる実数の連続関数は \(f(x)=kx^2\) の形に限る、とか、そういう例題をいくつか片付けた。題材は高校数学の範囲からとっているが、連続性などなどの概念を積極的に使うこともあり、まるっきり高校生向けというわけでもない。
きょうはピアノのレッスンはお休み。夜は家でおとなしくしておく。
今朝は非常勤の講義がお休みなのですこしゆっくりめに家を出る。卒業研究ゼミは順序数の算術の性質なのだが、隔週金曜日のZoomゼミで引っかかっているのとちょうど同じ箇所でひっかかって、ちょっとしか進まなかった。たとえば順序数の加法の結合法則ひとつにしても、どのテキストも易しいから演習問題にしたり省略しがちな内容だが、詳細にやろうとすると意外と大変なのだ。
研究室に戻って、ゼミでいろいろやり残したことをホワイトボードに書きながら考えていたら、元院生の0-1くんこと小野さんがやってきた。10年ぶりである。いまの仕事や今後の身の振り方、いわゆるリカレント教育などについて、いろいろ話してくれた。
今朝はだいぶ遅くまで寝た。昨日の鍋の残り汁で蕎麦を茹でて朝食。洗濯機を回しながら、KottwitzのTikZ本を読み進める。近所の集会所で文化祭をやっているというので出かけて行き、作品展で人気投票をして、屋台でタコ飯を買って帰って昼食にする。
木下さんと前田さんのお誕生パーティーと称して、三津浜のmesaへランチ会に行った。祝う側はカズノさんとかおりんと俺。mesaの料理とデザートはなかなかおいしかったし、最初は料理の分量が多いかと思ったが、結局ちょうどよく、みな大満足だった。
近所のカット屋さんで15センチほど髪を短くした。髪を切ってもらうのは昨年の11月3日以来だから1年ぶりである。おかげで少し頭が軽くなって、気持ちも楽になった。夕食は家で一人鍋。
第4クォーターの授業の参考のために、佐藤隆夫『基本群と被覆空間』(裳華房, 2024年)をひもとく。数学の内容にはもとより不満はないが、蛇足と思われる脚注が多いのは感心しない。
バナッハ-アラオグルの定理の証明について考えながら眠りについたら、未明に妙な夢を見て目がさめた。午前のうちに解析学の講義ノートの更新を終わらせた。数列空間 \(\ell^1\) の単位閉球が弱位相でコンパクトでないことの証明を自力でつけられたのでちょっと嬉しかった。解析学の講義ノートは一段落したけれど、12月からは大学院の幾何学概論3単位のうち1単位分を受け持ち、基本群について語らねばならない。これについても詳細な講義ノートを用意するに越したことはなさそうだ。
午後はStefan Kottwitz著『TikZによるLaTeXグラフィックス』(黒川利明訳, 朝倉書店, 2024年)を読んで、パソコンで実習をする。いままで図版作りで困っていたいろいろなことにちゃんと先回りして解決策が用意されているのがわかって嬉しい。なにしろ幾何学の講義ノートを作るには図が必須だから、がんばって読もう。
夕食後にいつものカレー作りをするが、うーん、今回はちょっと失敗したかもしれない。
ピアノの発表会の日が出勤日になってしまった。仕事が終わる時間が不確定だし、移動の時間も必要だし、発表会スタッフに相談してどんなに出番を遅くしてもらってもギリギリ到着できるかどうかになりそうだし、仕事で疲れてるところへ大急ぎで会場へ駆けつけてちゃんとした演奏ができる気もしないし、やむなく出演をキャンセルした。仕事だから仕方がないとはいえなんだか悔しい。3月の「大人の音楽会」にはなんとしても出るぞ。
午後の解析学の講義ではハーン-バナッハの拡張定理の応用として、数列空間 \(\ell^1\) が回帰的でないことを証明したあと、弱収束の定義をした。次回(18日月曜日)は汎弱収束と弱位相・汎弱位相の話をし、バナッハ-アラオグルの定理に言及する。それで講義を終わってもいいし、21日木曜日に、いたるところ微分不可能な連続関数のバナッハによる存在証明を話してもいいが、さてどうしたものか。なにせこの関数解析の講義は、専門外のことを自転車操業でやっている。ここまででもかなり未消化な状態で話してきたし、本来の目的である微分方程式への応用なんて完全に俺の手に余り、話すことは思いもよらない。語り得ないものについては人は沈黙すべきである、などと20世紀の哲学者みたいなことを思いながら、講義ノートを更新する。
夕方からはパルタジェの手伝いに入った。貸切パーティーがあったので、微力ながらカウンター業務と後片付けを手伝った。
このごろ《自分にはもうひとつ家があって、そこにしばらく帰っていないからたまには戻らなきゃと思っている》という夢をよく見る。なんだかわからんけどなんか意味ありげで気にかかる。これに限らず、俺は《家》がテーマの夢をよく見がちだ。かに座の星がそうさせているのかもしれないなあ、などと、ぼんやり考える。
今日もきょうとて天気がよい。大学に行って、遅れていた書類を事務に提出する。大学院進学を検討している学部3年生の相談にのる。いたるところ微分不可能な連続関数の存在証明の詳細を考える。ノルム空間における弱収束のことを講義ノートに書く。講義ノートは日本語で書いているのに板書を英語にせねばならんので、「折れ線近似」とか「細かいギザギザ」とかは英語でどう言うんだろうということも、要所要所で気にせねばならない。
昨日の夕方に作ったカレーで朝飯。家にある材料で適当に作ったスパゲティで昼飯。はた目にはぼんやりと過ごしているように見えるかもしれないが、頭の中では解析学の講義の着地点をけっこう必死で考えている。ハーン-バナッハの定理の応用としてバナッハ空間の点列の弱収束の話をして、それから最後にベールのカテゴリー定理の応用に戻って、いたるところ微分不可能な連続関数のバナッハによる存在証明を話そうかと思っている。
午後には3年生セミナーをやる。きょうのテーマは「関数のグラフ」だ。グラフを描画するという話ではなくて、縦横の軸を平行移動したり縮尺を変えたりしたら関数がどんなふうに姿を変えるか考えよう、というような話だった。これはこれで、なかなか面白い。
夜はピアノのレッスンに行く。進捗があまりないが発表会はどんどん近づいてくる。こりゃまずいこりゃまずい。
月曜日の午前中は非常勤の講義がある。きょうのテーマは「データからの予測」で、要するに回帰分析の考え方の解説だった。
休講日で午後の授業はお休みなので、家でもにょもにょと作業をしたり論文を読んだり。Stefan Kottwitz『TikZによるLaTeXグラフィックス』(黒川利明訳, 朝倉書店, 2024年)が届いた。TikZは見よう見まねで使っているが、俺がコードを書くとどうも効率が悪いので、この本などなどで勉強してもっとスマートに使いこなせるようになりたい。
曇り空だが、昨年と同様に小田深山へ遠足に出かける。昨年ほど天気もよくなかったのだが、それなりに楽しかった。松山に戻って後片付けを手伝い、ケータリングの料理の残りをひと山もらって帰った。
公開講座の当日なので朝から大学に行って、立て看板を設置したり建物内に案内の張り紙をしたり。それが一段落したら、いったん研究室に引っ込んで、昨晩終わらせられなかった月曜日の非常勤の授業の準備をする。そちらが済む頃にはそろそろ公開講座の会場のオープン時刻だ。蓋を開けてみたら、なんと30人ほど入って、さほど広くないセミナー室が満席である。こんなことはいままでなかったなんてオフコースみたいなことを思いながら、司会・兼・会場係を務める。講演者は寺本さん。講演内容は彼女の専門領域である流体の運動方程式すなわちナヴィエ=ストークス方程式の解析のことだった。ちょっと難しい内容ではあったが、質疑応答も活発で、とても公開講座らしい公開講座になった。ありがたいことだ。かつてのヲタク四天王の多聞天さまと持国天さま(だったっけ、修士課程修了生の足立さんと吉川さん)も来てくれたし、俺のゼミの卒業生の西尾さんも来てくれた。ますます、ありがたいことだ。
会場を片付けてパルタジェに移動して、ふたたびパソコンを開いた。街を歩いている間に、何やら面白げなオファーのメールが届いていた。だがこれについてはまだ詳らかにはできぬ。パルタジェでほげっていたら、元院生nCoくんこと西尾さんが来てくれて、しばし談笑。
朝、倅に上着を送ってやる。近所のコンビニが閉店してこういうのが少し不便になった。そのあと歩いて大学へ行き、午前中いっぱいTeamsのオンライン会議に顔を出した。
昼休みの後は、集合論Zoomゼミで順序数の算術の話の続きをやる。今回はいろいろあって不首尾だった。根本原因はテキストの記述がざっくりしすぎていることなのだが、指導する側の人間として適切な助け舟が出せなかった点は反省せねばならん。
さて、ゼミが済んだら明日の公開講座の準備もしなくちゃいけない。喋るのは他の先生だが、俺は毎年これの幹事をしているのだ。意外なことに、今回は事前申し込みのフォームに記入してくれた人の数が昨年と比較してずいぶんと多い。何人かはキャンセルが出るかもしれないが、できるだけたくさんの人に来てほしいので、念のためにみなさんにリマインドのメールを送る。
さらにさらに、月曜日の非常勤の講義の準備がまだなので、これを夜にやらねばならぬ。はいお仕事お仕事。…しかし眠い。
講義では予定通りハーン-バナッハの拡張定理の証明をやった。じつにきちんと説明したつもりだが、これはやっぱり難しいと思う。ツォルンの補題を使う部分は、俺にとってはどうということはないのだが、次元が1だけ増える場合の拡張可能性を確かめる計算はとても巧みで、どうやったらこんなもん思いつくんだという感じだ。
夕方からのでぃぐセミナーでの発表はまあまあうまくいった。もちろん、うまいか下手かの判断は自分ではやりようがないのだが、失敗はしていないはずだ。ただ、このごろ勉強をサボっているせいで、質疑にはろくすっぽ答えられなかった。うん。反省しよう。やったら面白いんだから、ちょっとずつでも続けりゃいいのだよなあ。
それができない理由のひとつは、専門分野に関する話相手が身近にないことにあった。俺はグータラ者で、一人になるとどうしても、何もせずぼんやりと月を見ているとか、そういう方向に流れがちなのだ。人と話せばそれなりに刺激を受けて頭が回転するのだが、何もしないでいる空っぽな自分が好きすぎるのがいけない。しかしまあ、そうと知っていながら自分から積極的に人と話をしに出向かなかったのは、完全に自分の責任である。すっかり焼きが回ったというところだが、まだ人生が終わったわけではないので、できるもんならなんとかしたい。
午前中にハーン-バナッハの拡張定理の証明の講義ノートを書いて、明日の講義の段取りを済ませた。午後はセミナー発表の準備に費やす。論文を読んでひととおり納得することと、セミナーで発表するのとは、やはり同じではなくて、自分の理解を非公式とはいえ言語化するとなると、浅い理解ではどうしようもない。
午後の3年生セミナーのきょうのテーマは「比例」である。小中学校の算数・数学の授業で比例をどう導入するのがいいか、比例のいろいろの性質のどれに注目するのがいいのか、というのと、それらの導入方法を数学的に定式化した場合、比例と異なる妙ちきりんな関数が出てくる可能性があるぞ、という話だった。面白かったのは演習問題で、実数の関数 \(f(x)\) が C\(^1\) 級ですべての \(x\) について \(f(2x)=2f(x)\) ならば、\(f(x)\) は正比例で、ある定数 \(k\) について \(f(x)=kx\) となる、というのがあった。これは C\(^1\) 級というのを微分可能に緩めるともはや成立しないと思われる。
夜にはピアノのレッスンに行く。発表会まであまり日がないので、どう表現するかという話を先生がしてくださるのだが、まだまだ表現以前のところでズッコケているのでなんとかしたい。レッスン後はブックオフに寄り道したりしつつ、歩いて帰宅。
振替休日
世間はお休みの日だが、朝に非常勤の講義がある。きょうのテーマは「データの相関」である。いろいろな2変数データの散布図を見せて相関のイメージを伝え、相関係数というものを使えば相関の強さを数値で表現できることを伝え、相関がないことと無関係とは違うと例を挙げて示し、相関と因果は別物であると強調した。いつもの月曜日と同じように授業を済ませて10時すぎの街に出たら、やっぱりそこは休日の朝だった。本務校の授業がないので、あとの時間はフリーである。
帰宅して昨日買った鶏肉でカレーを作った。なので、昼食と夕食はカレーライスだ。昼食後少し昼寝をして散歩にでかける。コンビニやスーパーやブックオフを適当に見て回った。が、買い物はしない。夕食後は木曜日にでぃぐのセミナーで話すTörnquistの論文のいわば本丸に攻め込んで、ソロヴェイのモデルにMAD族がないことの証明をどうにか解読した。明日と明後日の2日で、この内容について話すためのスライドと、同じ日の講義で話すハーン-バナッハの定理の証明のノートを仕上げねばならん。
往年のバンド・リーダー、クインシー・ジョーンズの訃報が流れてきた。俺が子供の頃には「ソウル・ボッサ・ノヴァ」や「鬼警部アイアンサイドのテーマ」などがTVなどでよく使われていたので、俺の同世代のとくに関西人だったら、クインシー・ジョーンズの名前より「大阪モード学園」とか「ウィークエンダー」とかの名前で記憶している人が多いと思う。ともあれ、合掌してご冥福をお祈りしたい。
文化の日
一転して気持ちのいい秋晴れの日となった。朝食と洗濯のあと、歩いて出かける。ナマステRARAでターメリックとコリアンダーを買い、松山ブックマルシェを再訪した。飯田隆 編『ウィトゲンシュタイン読本』(法政大学出版局 1995年)と雑誌エピステーメー1976年5月号「特集 ウィーン 明晰と翳り」(朝日出版社)を買った。ロープウェイ街では「門前市」とかいうのをやっていて、歩行者天国になってたくさんの出店が出て賑わっていた。東雲高校の生徒たちによる8人くらいの小編成の吹奏楽の演奏がとてもよかった。いやあ、俺はやっぱり吹奏楽が好きだわ。帰りも歩き、エルベで鶏肉を買って帰った。
あさ10時半ごろから昼過ぎまでひどい雨降りだった。そんな中を予定通り松山ブックマルシェに出向いたのだが、靴の中からシャツから持ち物から、すべてぐっしょり濡れてしまったうえ、大雨警報が出たので古本市は一時休止となった。買いたい本も何冊か見つけたのだが、明日を期することにしよう。
午後はパルタジェに逃げ込んで、菊池・黒川とのZoom会議をする。俺の言えることはほとんどないが、ことの成り行きは予断を許さないので、気を抜くわけにもいかない。
天気がよくない。授業のない日なので家で来週月曜日の非常勤の授業の準備をした。振替休日だが非常勤先は授業をするからね。夕食も済ませてから傘をさして散歩に出るが、べつだんどこに行くあてもない。スーパーやドラッグストアを適当にひやかして回った。とはいえ特に買うものもないので、缶チューハイ1本だけ買って雨の中を歩いて帰った。
来週木曜日にでぃぐのセミナーで話す予定の論文[Asger Törnquist, Definability and almost disjoint families, Adv.in Math., 330 (2018) pp.61-73]を本腰を入れて読む。からくりが理解できるにつれてだんだん面白くなってきたが、arXiv版から修正されていない誤記や勘違いのようなものが公刊バージョンにも残っている。修正可能な範囲だけどね。
気になったのは、補題2.4でdiagonal sequenceなるものの存在証明に背理法を使っておいて、定理2.1の証明でその補題を用いた構成を超限再帰的に繰り返している点だ。どこかの可算順序数の段階で再帰が止まるわけだが、その再帰が止まる可算順序数を前もって指定できないからには、証明は \(\omega_1\) 回の逐次選択を必要とするはずで、そのことについても、また、選択公理の使用が避けられるかどうかについても、論文では特段の言及がない。私見によると、実効記述集合論のいわゆるKondô-Addisonの定理を使えば、ここでの選択公理の使用は避けられる (従属選択原理DCで十分である) のだけれども、Solovayのモデルや \(\Sigma^1_1\) などの点集合族を扱っているにしては、選択公理の使い方がちょいとナイーブな気がした。補題2.4の証明をconstructiveなものに書き換えることはできるだろうか。よくわからない。
そういうマニアックなツッコミどころを含めて、面白い論文だし、証明されている結果も重要だ。2018年の時点でチェックしていなかったのは不覚である。