て日々

2021年11月

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午後、卒業研究ゼミ第1組。演繹定理のいくつかのコロラリー。カラテオドリの外測度。

森田紀一『位相空間論』(岩波全書/岩波オンデマンドブックス)でアレクサンドロフ-ウリゾーンの定理を学んだ。位相空間が距離づけ可能であるための必要十分条件を述べた距離づけ定理の嚆矢で、アイデアはわかるのだが、証明は細かいチェックが何段階かあって、少々難しかった。展開列でありかつ正規列であるような開被覆の列をもつようなT1空間は距離づけ可能である、というこの定理の、「展開列」と「正規列」は同時に成立していることが必要で、どっちかだけではダメ。このあたりから、今回の勉強の目標地点であるムーア空間の話につながってくるというわけだけど、それはもうちょっと先の話。森田本では、次には距離空間のパラコンパクト性を示したストーンの定理が来る。面白くなってきたが、ひとまずきょうはここまで。

iPhoneのi文庫Sで少しずつ読んでいた青空文庫版『吾輩は猫である』を読み終えた。この終わり方はちょっと唐突だと思ったが、それにしても大変面白かった。

夕食はカレー。先週、祝日なのにレッスンをしてもらったので、今週はピアノのレッスンは代休。夕食後、成田清正『確率解析への誘い』(共立出版)を持って街へ出て、セクション2.2あたりを読む。俺の確率論の理解はひどいもので、部分σ代数に関する確率変数の条件付期待値あたりで手が止まっている。このさい、ここを突破せねばならぬ。

このごろは、目を覚ます前に「ベクトル \(\mathbf{a}\) とベクトル \(\mathbf{b}\) とそれらを固有ベクトルとする行列がどうたらこうたら」ということを夢現に考えている、という経験をよくする。べつだん、昼間に線形代数の問題を一生懸命に考えているわけではないし、夢の中で数学的に辻褄の合ったことを考えている保証もない。現実との特段の脈絡なしに、なぜだか夢の中の自分はベクトル \(\mathbf{a}\) ベクトル \(\mathbf{b}\) のことが近頃ずいぶん気になっているようだ。

だが今朝は全然違うテーマの夢を見た。「自分は壮年の僧である。山里の小さな寺には年老いた僧が住んでいる。自分が住職の地位を譲るように言うと、老僧は何も言わず寺を去る。その後ろ姿を見て悟るものがあった自分は老僧のあとを追うが、いくら探しても行方が知れない。寺には大きく《捨聖》と書かれた幟が掲げられている。」あとで知ったが、捨聖(すてひじり)とは一遍上人の異名である。この夢の意味も、自分ではよくわからない。

とかなんとか言っているうちに、非常勤の講義の時間がやってくる。今回のテーマは「暗号とその応用」だ。ネット社会で暗号技術が必要である理由、ありがちなパスワードが危険である理由、公開鍵暗号の基本アイデアなどなど。あと、暗号技術の応用として、チャレンジ・アンド・レスポンスによる交通系ICカードの認証方法などについて話した。講義を終えて本務地のキャンパスに移動すると、ほどなく電話が鳴った。非常勤先の教務係から、来年度に向けての手続が済んでいないのだが、非常勤講師控室のメールボックスは見てくれたか、という話だった。すみません。見ていません。というか、非常勤講師控室に入ったこともなければ、どこに控室があるのかも知りません。というわけで、午後には平身低頭で教務係を訪問。締切の過ぎていた手続のいくつかを済ませ、非常勤講師控室に案内してもらった。これからは毎週チェックします。ごめんなさい。

夕食は鶏鍋。

午前中、明日の非常勤の講義のためのスライドを作る。講義の本題の内容のスライドはすでに用意されているのだが、このごろは、前回の授業のあとのテストの振り返りと、そのテストに設けた自由記入欄でもらった意見への返事などなどを、本題に入る前に話している。前回はイレギュラーに講義が水曜日に移り、結果としてテストの締切が金曜日の深夜になったので、仕方なく週末にフィードバックの作業をすることになった。前回の講義は確率がテーマだったから、主目的であるベイズの定理の他に、モンティホール問題とか宝くじとかの話題を入れた。そちらのほうに多少ながら反響があったので、明日のフィードバックにも補足的な話を入れることにした。

午後はピアノの発表会。今年の出しものはベートーヴェン《悲愴ソナタ》の第2楽章。死ぬまでに一度弾いてみたいと常々思っていた曲だが、そう思っているうちに弾かずに死んでしまっては元も子もない。弾きたい曲はどんどん弾きましょうよというテシマ先生のお言葉に従って、今回この曲をやることにしたのだ。まあ弾いたからとてコロっと死んだりはせんから安心せい。まつちかBAL常連一同から花束を頂戴した。会場がまつちかに近いこともあって、常連を代表してヨシコさんが聴きに来てくれた。ありがたいことだ。

発表会に出るのはもう17回目。さすがにそれほど緊張はしなかったが、演奏中ふと気がつくと、ワイシャツの右袖口から黒のアンダーシャツがはみ出している。おっと、これは恥かしい。左袖なら客席から見えないからどうでもいいが、右側はだめだ。だが始まってしまった演奏は止めるわけにいかない。アンダーシャツはみ出しのまま最後まで弾いた。演奏後、録画を見せてもらう。テンポが遅くて少々おっかなビックリなところはあるが、まあこのごろの俺にしては悪くない演奏だった。これまた、ありがたいことだ。

水曜日の日記にあのようなことを書いたので、県立図書館に行って『パパラギ』(岡崎照男訳, 立風書房, 1981年)を借りてきた。この日本語訳初版では、関係者一同、誰もこれが偽書だとは気付いていない。無理もないことだ。

夕方には倅が医者に行くのにつきあう。朝なかなか起きられないのはどうすればいいでしょうねえ、とかお医者さまと三人で相談。薬を出してもらって帰宅して、夕食はパエリア。夜になってから、ハムキンスの “Lectures on the Philosophy of Mathematics” (The MIT Press, 2020) が届いた。

昼間はほぼWebサーバの復旧とそれに関連する作業。新しいデスクトップPCにDebian bullseyeをインストールし、古いディスクからホームディレクトリのデータをコピーし、ユーザアカウントを新規に作り直す。デフォルトでは誰もログインしていないアイドル状態で20分ほど経過するとシステムがサスペンドしてしまう。サーバとしてはそれでは困るので、systemdの設定を書き直してサスペンドとハイバネートを禁止する。ユーザアカウントは作り直しで、そういう場合「初回ログイン時にパスワードの設定を促す」という設定ができる。それを利用するのが管理者としては楽なのだが、このマシンはsshとかsftpとかのリモート接続が前提だから、それではトラブルの元になる。仕方がない。全員の分の仮パスワードを手作業で設定し、紙に書いて個別に手渡す古い作戦。

作業の途中に3年生ゼミ。自然演繹への導入。このゼミも12月からは対面になる予定。

朝、倅と同じ時刻の電車に乗って街へ出る。三番町ガーデンプレイスカフェでコーヒーを飲み、少し森田本を読んだあと、ちょいと用事があって市役所と銀行に行く。午後、卒業研究セミナー第2組。述語論理の形式的言語について。夕方、先日壊れた教室のWebサーバ機の代替品が納品されてきた。さいわい、旧サーバ機のディスクはどうやら無事のようで、これまでのデータを問題なく取り出せそうだ。明日にもシステムのインストールとデータの書き戻しをしよう。

夕食はうどんと昨晩のおでんの残り。ひと晩寝かせたおでんは美味しい。

朝、非常勤の講義。「確率の応用」と題してベイズの定理の話をした。その後、かなりひさしぶりに元町珈琲へ行って少し勉強。森田『位相空間論』の§29を読み、被覆のΔ細分とか星型細分とかについて自分で証明をつけながら進む。なかなかイメージがつかめないのでゆっくりしか進まないが、これは仕方がない。

午後、美容院に行って髪を少し切ってもらう。夕食はおでん。

先日から『吾輩は猫である』とハムキンスの日本滞在記を並行して読んでいる。どちらも大変面白い。吾輩猫とハムキンスはどちらもいわば他者の視点で日本を見ている。そういえば、南の島の酋長の言葉を借りて西欧文明を批評した『パパラギ』なんて本もあるな。あれは本当はドイツ人の著者エーリッヒ・ショイルマンが、ヘッセに惹かれ東洋の神秘に憧れ、脱西欧文明を目指した末にサモア島に移住して、その経験をもとに書いた創作で、酋長のモデルになった現地人は実在したが、その人はヨーロッパに行ったことなどなかったらしい。架空の他者の視点を借りた文明批評なら『吾輩猫』と同趣旨だし、語り手を猫にしているぶん、漱石のほうが罪がなくていい。また、同じ漱石の『坊っちゃん』だって、他者の視点で文明批評をする話と言えなくはないが、こちらはコミュニティに入り込めない他所者の歯ぎしりが聞こえてくるようだ。いっぽう、ハムキンスはなによりも、ひたすら日本を面白がっている。だから、吾輩猫や酋長ツイアビや坊っちゃんのようには文明批評を繰り広げない。良くも悪くもツーリストの視点であって、対象に深く切り込む鋭さがない代わりに、見聞すること自体の楽しさがあふれている。

近所のマルナカで日常的に使うWAONカードをApple Payに統合し、今後はApple Watchを使って支払い手続をすることにした。カードを持ち歩かなくていいのは手間が省けていいが、左腕のApple Watchをカードリーダにかざすのはちょっと難しいな。

某所からジョエル・ハムキンス (Joel David Hamkins) の最近の著書 “Lectures on the Philosophy of Mathematics” の話が流れてきたので、Amazonでチェックしてみたところ、彼の日本滞在記がKindle Unlimitedで読めることを知った。読んでみると、これがまた面白い。悔しいが、この「て日々」より確実に面白い。とはいえ、その面白さは俺がハムキンスその人をはじめとしてこの滞在記の主な登場人物を見知っていることにも原因があるだろう。著者や登場人物の顔や声色が想像できる本は、どうしたって面白いものだ。いや、それにしても、ちかごろの「て日々」は素気なさすぎる。少しはハムキンスを見習おう。

午後にはピアノの追加レッスン。天気がいいので歩いていくことにしたが、風があるので少し肌寒い。レッスン中、別室で姿は定かに見えないが誰か小さな女の子が弾いていて、それがまた、とんでもなく上手だったので、気になって仕方なかった。レッスン後は地下BALに行ったりジュンク堂に行ったりして、夕方に帰宅。

朝からけっこうな雨降り。朝の非常勤の講義は今週に限って水曜日に振り替えになっているのだけれども、倅を起こして学校へ送り出すタスクは休むわけにいかない。だから今朝も忙しいふりをし、いつもの月曜日と同じ時刻の電車で出かけることにする。演技であっても早く出かけるとなると気持に余裕がなくなるものである。そのせいか、送り出しは不本意な結果に終わった。

大学院の特論の講義の最終回。予定どおりシルヴァーの定理の証明をし、期末レポート課題を出題しておしまい。

青空文庫で漱石の『吾輩は猫である』を読み始める。

午前中、いつもの温泉に行き、帰ってきてから洗濯。それから木曜日に作った明日の講義のスライドの手直しをする。それと、期末課題も作らねばならん。というわけで、昼食をはさんで、夕方までその作業。夕方は、倅の修学旅行に備えてフジグラン松山へ買い出し。寒い地方へ行くのでダウンジャケットとマフラーと手袋を買ってやる。3階のフードコートで夕食をとり、4階のツタヤを冷やかし、近所のブックオフを冷やかして、電車で帰宅。

外出中にTeams経由で学生さんから質問が届いた。質問の内容を要約すれば、「集合と位相」のテキストでは選択公理を、任意の集合族 \(\mathcal{A}\) に対して \[ f\colon\mathcal{A}\setminus\{\emptyset\}\to\bigcup\mathcal{A};\quad\forall A\in\mathcal{A}\setminus\{\emptyset\}\Big(f(A)\in A\Big) \] となるような選択写像 \(f\) が存在する、という形で定式化してあるが、その当のテキストでも実際上は、すべての \(x\in X\) に対して \(y\in Y\) が存在して \(P(x,y)\) であるときに、写像 \(f\colon X\to Y\) が存在してすべての \(x\in X\) に対して \(P(x,f(x))\) となる、という別バージョンが使われている。両者はどう架橋されるのか、という話であった。集合を用いた議論に慣れている者にとってはそう難しい話ではない。各 \(x\in X\) に対して \(A_x=\{\,y\in Y\,|\,P(x,y)\,\}\) として集合族 \(\mathcal{A}=\{A_x\,|\,x\in X\}\) を考えると、仮定から \(\emptyset\notin\mathcal{A}\) となっていて、選択公理により選択写像 \(s\colon\mathcal{A}\to Y\) がとれる。そこで \(f(x)=s(A_x)\) として写像 \(f\colon X\to Y\) を定めれば無事にすべての \(x\in X\) について \(P(x,f(x))\) である。これはまあ、専門的な数学を学ぶ者が一度は通らねばならない道である。

そもそも「集合と位相」という科目じたい、こういう議論がスムースにできるようになってほしいからこそ設置されているものなので、本当を言えば自力で行間を埋めてほしかったわけだけど、勉強していてわからん点が出てきたら、質問するのは学生の当然の権利でもあるから、こちらとしては丁寧に質問に答えたつもり。

妻がプリウスを手放すというので、トヨタの人に引き取りに来てもらった。

ピアノの発表会は28日だが、きょうリハーサルをするというので行ってきた。本番と同じ会場を借りて、集まった9人の出演者がみな順番に出しものを弾くのだ。おかげさまで今回はさほど緊張せずに弾けたが、演奏はやっぱりガチャガチャとうるさい感じになってしまった。本番までにもう一皮むけたいところ。

リハーサル後、地下BALの常連仲間Oさんから みゅんへん の唐揚げのおすそわけをもらったので、それを晩飯にする。

きょうも朝は三番町ガーデンプレイスカフェで位相空間論の勉強。それから大学に行って来週の非常勤の講義の準備。毎週月曜の1時間目に実施している授業だが、来週に限っては月曜日が休講日だとかで、水曜日に振替になる。

午後には3年生ゼミ。鈴木登志雄『ろんりの相談室』(日本評論社, 2021年)の第I部が済んだ。この授業も第4クォーターには対面での実施になる予定。

単身赴任中の妻から秋田のきりたんぽ鍋セットが届いたので、夕食にいただく。

午前中、大学院の講義。午後は卒業研究セミナー第2組。今回からようやく述語論理の話に入った。

大学院の講義は次回(22日月曜日)が最終回。特異基数の羃に関するシルヴァーの定理の証明を解説するスライドを作ったが、読みかえすと、なんだか難しい。さいわい時間には余裕がありそうなので、少し説明を追加して噛み砕くことにしよう。

木曜日の夜には倅が塾で英会話のクラスをとっているのだが、どうも気乗りがしないようである。気乗りのしない英会話クラスを無理にとる必要はない。だが他のクラスはどうなんだろうか。高校2年生ともなれば、学校での授業にせよ塾での勉強にせよ、それを大学受験を始めとする自分の将来に向けての構想のでどう位置づけるかというところが大事だと、倅に言って聞かせる。

朝、倅と一緒に電車で出発し、三番町ガーデンプレイスカフェでコーヒーを飲みながら森田紀一『位相空間論』の第8章を読む。その後、市役所に行って固定資産税を納め、大学で滞っている手続きに必要な書類について窓口でいくつか教えてもらう。あと、給料日なので娘に仕送りをする。

午後は大学で位相空間論について少し調べものをする。

午後は卒業研究セミナー第1組。命題論理におけるヒルベルト流の演繹体系。測度に関するホップの拡張定理。

朝、非常勤の講義。「データにもとづく予測」と題して回帰分析の初歩の話をする。講義が済んでから、受講生がパソコンをもって質問に来た。見せてくれたのがちょっと面白いデータで、妻の専門分野に多少関連がある話だったので、質問者の了解をもらってデータをコピーさせてもらい、しばし妻とオンラインで議論。

午後は木曜日の大学院の特論のためのスライドづくり。定常集合の話をするので、2011年2月9日の日記に書いたあの話題を盛り込むことにする。いやあ、改めて読み直すと、あの時期の日記はまたずいぶんと数学の話題が多かったな。

夕食はかきあげうどんと無限もやし。

朝、少し寝坊した。昨日書けなかった演習問題の解答の下書きをする。ひととおり書けたところに倅が起きてきたので朝食にスパゲティを作る。倅が塾の自習室へ行くというので送り出し、その後、解答を清書しHTML化しアップロードしたら、それで午前が終わってしまった。

午後、少し外を歩く。

午前中、キューネン本の演習問題の解答を4問ぶん書いてなげやりアカデミアにアップロードした。この4問で特異基数の羃に関するシルヴァーの定理の証明をする流れになっていて、講義スライドを書く参考にしたついでに、公開用の解答を書いたわけだ。本当はそれに先立つ2問の演習問題の解答もつけたほうが区切りがいい、さてどうすっかなと考えつつ、洗濯をし、いつもの温泉に行く。昼食はラーメンにした。

午後、県立図書館に本を返しに行き、地下BALに寄る。実は最近、この店の常連を若干名巻き込んだちょっと残念な事件があって、きょうはその話で持ち切りである。ううむ。俺たちはおいしい酒を飲みたいだけなのに。

夕食はドライキーマカレーというやつにした。ターメリックライス添えにしたが、ターメリックが多すぎて飯が真っ黄色であった。まあしかし、それなりに旨かった。夕食後、自室に戻り、布団に寝っころがって、さてあの演習問題をどうすっかなと考えているうちに、グーグー寝てしまった。

学生のアポイントメントがあるので大学に行き、月曜日の非常勤の講義の準備をする。前回の小テストでちょっと気がかりな回答が多かったので、そこを重点的に解説するスライドを追加でつくる。次の月曜日に限って、大学院の特論の講義はお休みである。午後、ようやく空が晴れたので少し散歩をする。

きょうも天気がよくない。午前中、大学院の特論の講義。連続体仮説の独立性についてのお話と、特異基数問題の解説。特異基数の羃に関するシルヴァーの定理を最終目標に設定。

午後、卒業研究セミナー第2組は演習問題の時間。命題論理におけるクレイグの補間定理、LKによる自然演繹のエミュレーション。

天気が荒れ模様である。冷たい雨が降り、雷が鳴り、風が強く吹いたかと思うと、ふっと雲の切れ間から日の光が差したりもする。わけがわからん。が、基本的にきょうは雨模様で、おまけにけっこう寒い。

朝から晩まで、家で明日の大学院の講義のスライドづくりをする。特異基数仮説SCHに関連した話と、正則基数の閉非有界集合の話。このテの勉強を長いことサボっていたせいでなかなか証明が書けず、夕食後の19時半ごろまでかかって、ようやくスライドが完成。こないだの日曜日に、こういう綱渡りはいけないと思い知ったばかりなのだが、またやってしまっている。

この大学院の特論の講義は明日を含めてあと3回の予定。ここまできてようやくそれなりの見通しが立ったので、特異基数に関するシルヴァーの定理の証明を最終目標に設定した。さてさて、うまく着陸させなくちゃ。

寒かったので、夕食は鍋にした。

夜までほぼ家にいたので、Apple Watchのアクティビティ・リングがなかなか伸びない。こんな天気だし、きょうは諦めようかとも思ったのだが、夜になってから近所のスーパーに玉ねぎを買いに行ったり、家の中で15分ほどウォーキングをしたりして、どうにかすべてのリングを閉じることができた。おかげで小さいながらも達成感があった。諦めなくてよかった。

午前中は木曜日の講義のためのスライドづくり。午後には卒業研究ゼミ第1組。命題論理のヒルベルト流の演繹体系の話や、測度論でのディンキン族の補題などなど。

夜にはピアノのレッスン。きょうのレッスンは、上手に弾けたというわけではないが、教わっていて楽しかった。発表会も近いから頑張ろう。

例によって非常勤の講義から新しい週が始まる。今回はオンラインで実施する小テストのフォームに不具合があって受講者に迷惑をかけた。慌ててフォームを作り直して皆にアナウンスする。

午後は大学院の特論の講義。共終数の定義からケーニヒの定理の証明まで。講義スライドに書き間違いがあって恥かしかった。研究室の換気扇はいつになくキーキーと軋む音を立てているし、なんだかこの数日、いろいろなものが不調続きである。

きょうはそのほかに、土曜日に動かなくなったサーバ機の代替機の見積を業者に依頼した。あと、研究用の資料としてツェルメロ全集全2巻が届いた。これで集合論の公理化の沿革をたどり直そうという考えだ。

さてさて、なんとしても今日のうちに明日の特論の講義スライドを用意せにゃならん。洗濯もせにゃならんし、妻が置いていってるプリウスの暖気運転もせにゃならんし、もちろん食事の用意もせにゃならん。

加えて、きょうはとても天気がよい。倅は放っておくと一日じゅう家に籠って平気でいるが、こんな天気のよい日曜日にそれはもったいない。ひとつ県美術館の平等院展に連れ出すとしよう。というわけで、スライドのいちばん厄介なところ(ケーニヒの定理の証明)を済ませたところで、二人で外出。平等院鳳凰堂の仏像や図画の展示など、倅はつまらながるかと思ったが、それなりに関心を示してくれた。自分もいい気分転換になってよかった。

で、帰宅後にちゃんと講義スライドの作業を終わらせた。結果オーライともいえるが、こういう綱渡りはよくない。今回こんなに準備が遅くなったのは、昨日ちょっと予定が詰まっていたせいでもあるが、つまりは平日にサボりすぎなのだろう。

昼食は昨晩の残りのカレー。夕食は野菜炒め。

きょうも倅は午前中だけ学校に行く。月曜日の大学院の講義の特論の講義スライドを作る。昨日ほとんど作業できなかった(というか、しなかった)ので大変だが、午前中で半分くらいできた。途中、時間を見ていつもの温泉に行く。

シャットダウンさせていた職場のWebサーバでハードウェアのトラブルが発生したもよう。システムが起動しない。停電からの復帰時に何かまずいことがあったに違いない。だが今日明日は事務方もいないので業者を呼ぶわけにもいかない。せめてデータが無事であってくれと祈るしかない。

15時から、科学コミュニケーション勉強会。9月25日に自分がテキストの第4章を担当したのも記憶に新しいが、第5章は春さんが担当。テーマは科学に反対する人たちとのコミュニケーションだった。いろいろな話が出てけっこう盛り上がった。ただ、なかなか捉えどころのないものを相手にしているもどかしさは感じた。それもそのはず、人が科学に異を唱える理由はひとつではなく、《ザ・科学に反対する人たち》なんて人たちが存在するわけではないのだから。

そのあと、GatherというWebサービスを利用した、NPO法人数学カフェの決起集会(と銘打ったオンライン飲み会)。これが17時〜20時というスケジュールなので、キッチンにiPadを設置して、夕食のカレーを作りながらの参加となった。料理しながらだと、話は耳に入るが、なかなか会話に参加できない。それに、iPadのようなタブレットだと使えるGatherの機能が限られる。カレーライスの用意ができたところでいったん集会から退出して、倅と二人で夕食。そのあとWindowsパソコンを使って改めて集会に参加した。Gatherでは、仮想的な広いイベント会場の中をアバターが動き回って、そのとき近くにいる人と話す、というのが基本だ。ただ、今回は参加人数が少なかったので、全員がひとかたまりで会話した結果、Zoomとあまりかわらない使用感になった。

オンライン集会がおひらきになってから、台所を片付け、自室に戻って、さてスライドの作業に戻らなくちゃと思ったけれど、そのまま21時ごろに寝入ってしまった。

きょうは大学へ行く。月曜日の非常勤先での講義の準備をし、いくつか事務的な書類を書き、3年生ゼミをやり、明日の停電に備えてWebサーバのシャットダウンをスケジュールする。

夕食後、地下BALへ行く。

Apple Watchの記録によれば、きょうのアクティビティは、ムーブ887kcal、エクササイズ123分、スタンド16時間だった。歩数計カウント16,617歩。移動距離14.2km。わりとよく動いたな。

午前中、大学院の特論の講義。カントールの定理の証明を2とおり。それから基数の定義。無限基数を昇順に数えあげるアレフ系列の定義。それから基数の算術のうち、和と積の話をする。無限基数の積の羃等性の証明をそれなりにきちんとしたが、受講者にはこれは難しかったに違いない。

午後、卒業研究ゼミ第2組。演習問題に出てきたウカシェビッツの3値論理が面白かった。この論理(というか真理値のシステム)では、二重否定除去 \(\neg\neg A\supset A\) は恒真だが、排中律 \(A\lor\neg A\) は恒真でない。このふたつが同値でない論理体系というのは、いったいどんな推論規則をもつのだろうか。

ずいぶん寝坊した。

夕方、飲みに出かけたら、ちょっと不愉快な目に遭った。詳しく書くのはよす。仕方がない。いろんな人間がいる。

朝、洗濯。木曜日のための講義スライド作り。教材開発チームでの若干のやりとり。午後、卒業研究セミナー第1組。きょうはMBくんがお休みなので、KDくんのハイティンク代数の話を聞く。その後、ふたたびスライド作りに戻り、あと、少しPythonのコードを書く。

夜はピアノのレッスン。

朝、非常勤の講義。きょうもちょっと時間が余った。これは教材をよっぽど再検討せにゃダメだな。

午後は大学院の講義。ツェルメロの整列定理、ツォルンの補題、シュレーダー-ベルンシュタインの定理と、重要な定理が連発。あと、いわゆる引き出し論法の原理で、自然数 \(n+1\) から \(n\) への単射が存在しないことの証明。テキストとスライドの数式に間違いがあったので恥ずかしい。

夕食は天津飯。