て日々

2016年1月


2016年1月31日(日)くもり

妻は昨晩の深夜の会議のあおりで寝ている。俺が朝食の焼き飯と昼食のラーメンを作った。ラーメンのスープは味噌と豆板醤でピリ辛味。具にはもやしを多めに入れる。

夕方にはムスメを連れて本屋のハシゴをした。休日のこととて歩数計をつけずに出てしまったのが悔まれる。


2016年1月30日(土)くもり

朝から夕方まで入試業務。ことの性質上いろいろ書くのはさし控えなくちゃ。歩数計カウント9,554歩。妻は夜からNPO(非営利社会福祉事業, だがNPO法人ではない)の会議。深夜の会議だなんて秘密結社みたいだ。


2016年1月29日(金)あめ

ピアノのレッスン。ツェルニー三十番の第24曲。シンコペーションが心地良いニ長調の曲だ。スタッカートの指の動きを指導してもらう。この曲のスタッカートは手首でなく指で弾く。俺がやるとどうしてもタッチの前に指が鍵盤に貼りついて「スタンバイ」してしまうが、先生の言うには、高い位置から指が軽く振りおろされる感じにするのだ。

レッスン後はGarakta Cafe&Barで一息入れてジュンク堂書店といういつものコース。ボルヘス『幻獣辞典』(河出文庫)、桂利行『代数幾何入門』(共立出版)などを買う。歩数計カウント7,607歩。


2016年1月28日(木)あめ

夕方、例によって医者に行く。大学から空港通り2丁目の医者に行くには、JR松山駅かいよてつ松山市駅まで電車で行って空港行きのバスに乗り換える。大学近くを通る空港行きの路線バスもあるにはあるが、30分に1本で融通が効かないのだ。ふだんはJR松山駅に向かうことが多いが、今回は松山市駅からバスに乗る。診察を受け、薬局で薬をもらったら、いつもの本屋には寄らずに帰る。歩数計カウント10,059歩


2016年1月27日(水)くもり

大学院の講義は、いよいよ大詰めの実数体の構成。デデキント切断の左集合の全体が包含関係のもとで完備な全順序集合になることを示してから、足し算を定義して順序群になることまできちんと証明する。掛け算が問題で、これは正負の符号でいろいろと場合分けをしなければならず一筋縄でない。なので一応の定義を示したあとその定義がうまくいきそうであることを例示するために、3かける2が6になることの証明をしておしまいにした。

講義のあとは卒研ゼミ生927くんの発表の練習を1時間ほどやる。自然演繹の「仮定が落ちる」現象と∀導入の推論における固有変数条件の説明をどうするか、二人で頭をかかえる。

昨日同様、今朝も家から大学まで妻に車で運んでもらったが、講義があると1,000歩から2,000歩は歩数を稼げる。歩数計カウント10,409歩。


2016年1月26日(火)あめ

TGSAセミナー。セミナー後の夕食はJALシティ松山1階のバイキング。ここはリーズナブルな値段で飲み食い放題できるのでいい。大学から西堀端のJALシティまで歩いて行ったのでけっこう運動になった。しかし朝は家から大学まで妻に車で運んでもらったので、歩数計カウント8,953歩。

JALシティに向うべく本町3丁目あたりを歩いていると、前を歩いているお兄さんがくわえ煙草である。それだけなら、マナーはよくないが、よくあることである。だが、そのお兄さんが火のついた煙草をくわえたままガソリンスタンドに入っていったのには驚いた。小雨の降る寒い夕方でもあり、給油中の車もなかったので、大事には至らなかったが、夏の炎天下だったら巻き添えを食っていたかもしれん。


2016年1月25日(月)はれ

今朝もずいぶん寒いと思ったが、夕方の外気温は4度で、昨日よりかなりしのぎやすい。卒業研究ゼミではそろそろ発表練習を始める。夕方には工学部の新任の先生の談話会。ダイソーに寄って文房具などなどを買って帰宅。歩数計カウント13,315歩。


2016年1月24日(日)くもり

日中の最高気温が2度前後と、松山にしてはひどく寒い。水たまりに氷が張るのを見るのはかなり久しぶりなことだ。ムスメの学校のイベントのために松山大学へ出向く。ムスメが学校の仲間と楽しそうにしているのを見てホっとした。歩数計カウント7,720歩。

志甫 淳『層とホモロジー代数』(共立出版)

先日注文した志甫 淳『層とホモロジー代数』(共立出版)が届いたのでそのようにツイートしたら、ずいぶん多くの人に「いいね」とリツイートをもらって意外だった。どうも話題の本らしい。


2016年1月23日(土)くもり

ムスメを連れて湊町の炎やラーメンで昼食。それからジュンク堂書店に行き、文庫本を一冊だけ買う。ムスメが塾に出かけてしまうと、昨日行けなかったGarakta Cafe&Barに寄って軽く飲んで、ひとりで電車で帰宅し、妻子の戻るのを見越してピザを焼いた。歩数計カウント6,329歩。炎やラーメンに行くのはかなり久しぶりだが、とんこつ系の濃厚なスープは健在で、ムスメにも好評であった。

「て日々」再開以来これまでは、スマホの画面に合わせてすべての写真の表示幅を240ピクセルに設定していたので、パソコンの画面で見るときでも小さい画像で我慢してもらっていたのだが、このたびHTMLソースの最後にJavaScriptのコードを付け加えて、iPhoneのような小さな画面の端末の場合にだけ、画像データを縮小して表示するように変更した。


2016年1月22日(金)くもり

歩いて大学に行き、普通に仕事をして、歩いてピアノ教室に行き、歩いて帰宅したら、歩数計カウント16,260歩。これくらいになると、けっこう歩いたなあと思う。ピアノからの帰りはいつものGarakta Cafe&Barには寄らず、宮西のブックオフに寄って本を2冊買った。アスキーから出ていた『やさしいコンピュータ科学』という本が、定価4,660円のところ600円にまで下がっていたので買ったのと、あとはサイエンス社の量子力学の演習書。『やさしいコンピュータ科学』は1993年に訳本の初版が出たもので、サンプルコードの言語がTurbo Pascalだったりして、さすがに少々古いのだが、なに、いまでもFree Pascalで同じように動くはずだし、理論の基本のところは古くなったりしないのでいいのだ。


2016年1月21日(木)くもり

代休をとった。県立図書館に行き、アミーア・アレクサンダー『無限小』などを借りる。たくさんの本を借りて荷物が多くなり、ノートパソコンなどを入れた手提げバッグが一杯になったので、フジグラン松山に行って肩掛けバッグを買い、小物をそちらへ移す。それから、元町珈琲に移動。けっこう混んでいたが座敷席についてパソコンで昨日までのて日々を書いたり、JavaScriptでフラクタルを描くプログラムを書いたりした。

アミーア・アレクサンダー『無限小』の第2章の途中までを読んだところ、大変面白い。

歩数計カウント7,311歩。


2016年1月20日(水)くもり

昨日に引き続きずいぶん寒い。「まるで冬みたいだ」と言うが誰も笑ってくれない。大学院の講義では順序体のアルキメデス性と完備性について語り、(デデキント)完備な順序体の一意性を示した。これでこの講義の最後の目標は、《完備な順序体の存在証明》に定まったわけだ。来週、それを片づける。歩数計カウント10,666歩。ルベーグ写経p.214L25〜p.216のオシマイまで。これで曲がりなりにも全文に目を通したことになる。予期に違わず、いろいろな切り口から話題にできそうな論文である。


2016年1月19日(火)ゆき

ずっと「やる気のない冬」だったがとうとう大規模な寒気団が来たようで、松山にも雪が舞い、暴風雪警報が出された。小中学校はお休み、お隣の松山大学も終日休講である。だが愛媛大学は通常どおりの授業がある。愛媛大学が大風で休みになるのは、台風に伴なる暴風警報のときだけだ。日記を休んでいたから記録に残っていないが、去年もこんなことがあったように思う。ともかく、普通に3年生ゼミをし、あすの講義の準備をする。ムスメが探しているネイルアート用の使い捨て小筆を本町フジのダイソーで見つけて買ってやる。いや、ムスメがネイルアートをするわけではない。絵を描くのに使いたいというのだ。ルベーグ写経p.212L25〜p.214L24。歩数計カウント11,896歩。


2016年1月18日(月)はれ

ルベーグ写経p.210L20〜p.212L24。歩数計カウント11,558歩。

論理学教育に心を砕くわれらが同志「ナラバ博士」こと、首都大の鈴木登志雄さんの新しい本が届いた。『例題で学ぶ 集合と論理』(森北出版)だ。第0章では中学校・高校での数学の教科内容に含まれる論理や集合の考えかたを復習しながら丁寧に掘り起こし、第1章ではベン図を中心とした集合算などの基本をやる。第3章までで大学初年級の「集合と論理」(わが愛媛大学のコースでは1年次後期の「数学基礎」と2年次前期の「集合と位相I」)の授業内容をカバーする感じだ。第4章では整列集合に触れ、第5章では自然数および順序数の扱いを通じて現代の集合論に特有の考え方を紹介する、この2章はやや進んだ内容といえる。数理系・情報系の大学新入生の多様化するバックグラウンドに第0章・第1章で最大限度対応するように配慮されているうえ、第4章・第5章で多少なりとも進んだ内容を垣間見せてくれる、この題材の選び方に好感がもてるし、著者の苦労が偲ばれもする。これなら、教科書や自習書としての用をじゅうぶんに果たしてくれると思われる。

「書評お願いします」との栞
しかし、版元の営業さんがつけたのであろうこの栞は、
まったくいただけない。

いや、もちろん書評をブログに掲載するに吝かではないのだが、最初からそのつもりで本を下さるというのは予想外である。書肆の編集者さんや営業さん、どなたとも面識がない。その書肆から、口頭なり電話なりメールなりで依頼があったわけでもない。いきなり本の現物が送りつけられ、同封の文書で「献本をお送りしますので何かメディアで書評してください」と寝耳に水の依頼をもらう、というのは、これはどうも釈然としない。そのような栞や文書を同封していただかなくとも、これまでも、本を頂戴したり、一緒に酒を飲んだり、親しくしていただいている仲間であるナラバ博士の本であるから、新刊を頂戴したら感想なり意見なりをブログやツイッターに書くくらい、お安い御用、というか、当然のことなのだ。当然のことだし、版元の営業さんとしてはそういう期待があったればこそ献本をするってことも、わかってはいる。だが、それでも、ここまで露骨に言われるのは初めてのことだし、戸惑いもする。


2016年1月17日(日)くもり

本も読まず原稿も書かず「写経」もせず、なにひとつ生産的なことをしなかった。昼前にフジグラン松山に行きアーリーブルーメルでカフェラテを飲む。昼食ははなみずき通りの「くーた」(→食べログ)の豚骨ラーメン。

earlybloomer20160117

帰宅後、長々と昼寝をし、夕方からフジ松江店に行く。夜、のうことチャットし大変よい話をいくつか聞く。


2016年1月16日(土)はれ

スマホの天気表示によると、朝起きたときの松山の気温は0℃だったそうだ。朝から夕方までセンター試験の監督業務。

baileys20160116

帰り道に立ち寄ったスーパーでカンパリとベイリーズ・アイリッシュクリームを買う。帰宅し、ベイリーズをミルク割りにして妻に薦め、自分はカンパリグレープフルーツを飲む。歩数計カウント15,021歩。


2016年1月15日(金)くもり

全学的に休講で大学がとても静か。ルベーグ写経p.207L22〜p.210L19。ピアノレッスンのあとはいつものGarakta Cafe&Barでカンパリグレープフルーツとモスコミュール。ジュンク堂で本を見たが何も買わず、ただしAmazonで志甫 淳『層とホモロジー代数』(共立出版)を予約注文。歩数計カウント12,865歩。


2016年1月14日(木)くもり

昨晩8時すぎに寝てしまったのでさすがに睡眠がたっぷりとれた。ありがたいことだ。午前中は図書室の作業をし、午後は会議に出る。ルベーグ写経p.205L6〜p.207L21。いよいよ最後の第VIIIセクションに入る。ここでルベーグはカントールの対角線論法の構成的性格を的確に見抜き、特定の階級のベール函数の具体例の構成に応用している。

東北の田中一之先生の訳された、ブルーバックス版『ロジックの世界』を読んだ。ロジックというディシプリンの裾野の拡がりをカタログ的に見せてくれる面白い本だった。ただ、こういうイラスト主体の本は、どう読めばいいのか迷ってしまうので俺はちょっと苦手。

きょうは少し遠回りをして食卓に飾る花などを買って帰った。それで、朝には電車を利用したのに歩数計カウント10,752歩。


2016年1月13日(水)あめ

アドラー&ドーレン『本を読む本』(講談社学術文庫)を読了。もっといろんな本が読みたくなるような、モチベーションを上げてくれる本かと期待していたが、全く違った。なんというか、文化人然としたオーセンティックな読書術を伝授する本で、学者にとっては実践的なアドバイスといえるが、一般読者にはハイブロウすぎる気がする。ちゃんと本を読むということがいかに大変か思い知らされた気がする。

歩数計カウント10,162歩。ルベーグ写経p.202L7〜p.205L5。夜はひどく気分が沈んでしんどかったので早く寝てしまう。


2016年1月12日(火)くもり

夕方、すこし小雨がぱらついていたので、珍しくも往復とも電車を利用。そのほか、きょうはルベーグ写経などいろいろをサボった。


2016年1月11日(月) 成人の日くもり

土曜日に買ったオーブントースターを使い、昼食がわりにピザを焼く。思ったとおり、キッチンのオーブンレンジより仕上りがよい。

ピザ焼き第1弾
ピザの具はスパムランチョンミートと茹でたポテト
たちまち食ってしまったので焼き上がりの写真はない。

ルベーグ写経p.201L8〜p.202L6。手元の資料の202ページの数式のプリントが不鮮明なのでいったん中断。あす、職場にある全集版に当ることにする。


2016年1月10日(日)はれ

昨日に引き続き妻は仕事。セガレは塾のイベントでおでかけ。昼食をどうしようかと思っていたら、ムスメがオムライスを作ってくれた。なかなかおいしかった。夕食にはおでんを作った。

鍋いっぱいのおでん

歩数計カウント9,721歩。ルベーグ写経p.198L29〜p.201L7。さすがルベーグ、こういう反例づくりは上手だ。


2016年1月9日(土)はれ

ダイキでオーブントースターを買った。

新しいオーブントースター

けっこう大きくて、受け皿が25cm四方ある。この大きさならこれまでキッチンのオーブンレンジで焼いていたピザもこれで焼ける。値段は4千円くらい。ただし、きょう明日は家族が揃わないので、ピザ焼きは月曜日までおあずけ。

妻が仕事に出ているので、夕食を担当。カレーを作った。たいへん好評だった。

歩数計カウント9,721歩。ルベーグ写経p.196L11〜p.198L28。


2016年1月8日(金)くもり

歩数計カウント9,969歩。ルベーグ写経p.194L8〜p.196L10。夕方は例によってピアノのレッスンに行くが全然弾けない。なさけない。


2016年1月7日(木)くもり

歩数計カウント9,010歩。ルベーグ写経p.191L24〜p.194L7。このあたりに解析集合の理論が生まれるきっかけとなったルベーグの名高い勘違いが含まれている。


2016年1月6日(水)くもり

海の向こうの国の、ある国際政治学の先生が、Kunenの Set Theory (College Publications, 2011) を勉強していて、時々質問をよこす。今回は演習問題I.11.7がどうしてもわからんという。これへの解答に午前中を費す。しかしこの問題は初学者にはちょっとハードルが高い。チャレンジするのは大事なことだが、解けなくても仕方がないとは思う。

まず定義をする. 順序数のペアが2組, \(\langle \xi_1,\xi_2\rangle\) と \(\langle \eta_1,\eta_2\rangle\) とあったとする. まず \(\max(\xi_1,\xi_2)\) と \(\max(\eta_1,\eta_2)\) を比較し, 決着がつかなければ \(\xi_1\) と \(\eta_1\) を比較し, それでも決着がつかなければ \(\xi_2\) と \(\eta_2\) を比較する, という方法で対の《大小比較》をしよう. これでペア \(\langle \xi_1,\xi_2\rangle\) のほうが小さい, と判断されるときに \(\langle\xi_1,\xi_2\rangle\vartriangleleft\langle\eta_1,\eta_2\rangle\) と定める. すると, \(\vartriangleleft\) は順序数のペア全体のなすクラス \(\mathrm{ON}\times\mathrm{ON}\) の整列順序づけになっていて, 各順序数 \(\alpha\) について, 集合 \(\alpha\times\alpha\) はこの整列クラスの始切片をなす. \((\alpha\times\alpha,\vartriangleleft)\) の順序型はつねに \(\alpha\) 以上で, 一般には \(\alpha\) より大きいが, \(\alpha\) が無限基数の場合などにはちょうど \(\alpha\) となる. 順序型 \(\mathrm{type}(\alpha\times\alpha,\vartriangleleft)\) が \(\alpha\) になるためには, \(\alpha=\omega^\mu\) の形に書けて \(\mu\) が足し算のもとで閉じていること\((\gamma,\delta<\mu\Rightarrow\gamma+\delta<\mu)\)が必要十分である. この同値性を示せ, というのが問題. これにはひとまず \(f(\alpha)=\mathrm{type}(\alpha\times\alpha,\vartriangleleft)\) とおき, 函数 \(f(\alpha)\) が \[ \begin{align} f(0)=&\;0,\\ f(\xi+1)=&\;f(\xi)+\xi+\xi+1,\\ f(\delta)=&\;\sup_{\xi<\delta}f(\xi)~~[\delta\text{: limit}] \end{align} \] という再帰方程式をみたすことに注目する. この再帰方程式から, \(\gamma\) に関する超限帰納法で不等式 \[ f(\beta+\gamma)\geq f(\beta)+\beta\cdot\gamma \] を示し, それと足し算のもとで閉じた \(\mu\) について \(\alpha=\omega^\mu\) と書けることと \(\alpha\) が掛け算のもとで閉じていること\((\gamma,\delta<\alpha\Rightarrow\gamma\cdot\delta<\alpha)\)の同値性に注目すれば, 同値性の「左から右」が示せる.

ルベーグ写経p.188L22〜p.191L23。歩数計カウント6,944歩。


2016年1月5日(火)くもり

毎週火曜日の朝には結城浩さんの発行するメールマガジンが届く。このごろはあまり目を通せていなかったのだが、今朝のメルマガの「結城さんは偽善者です」という見出しにはギョっとした。読んでみると、結城さんの愛の教説は高邁すぎてウソくさい、そんな実現不可能な心構えを人に薦めるのは偽善ではないか、という趣旨の読者からの手紙に答える内容であった。

偽善というのは他に善を説くことでその実は自分の利益をはかることを言うのだと思う。だが、結城さんは間違いなく、自分の説く高邁な理想を自ら信じているのだから、偽善というのには当らない。その理想はいかにも高邁で人間に実現可能とは思えない。とはいえ、理想を高く掲げ、それを人にも薦めるというのは、熱意というものであり、偽善とは違う。なにも結城さんを偽善者扱いするまでもなく、人に善を勧め、その陰で私腹を肥やすホンマモンの偽善者(という表現はおかしいが)だって、たくさんいるのだ。

メルマガへの久しぶりのフィードバックとして、そういう趣旨のツイートをした。

しかしあとになって考えてみると、自己欺瞞としての偽善というものもある。自分の悪い面に目をつぶるために小さな善行をしてそれを誇りにするというものだ。厄介な問題だが、しかし、よく考えてみれば、これは他人の知ったことではない。だから、結城さんがこれに該当するのかどうか、俺たちにはわからない。むしろ、結城さんの生み出す作品、紡ぎ出す言葉、そうしたものから、結城さんは本物なんじゃないかと判断したくなるのだが。

そして、善とは何か、何が善であるとされているかを知らねば、偽善すら不可能だ。偽善をなす心には善とは何かということについての第一近似としての理解があるし、それを偽善と責める心の奥底には、より深い真の善への憧れがある。そのことを大事にすべきだと思う。偽善がイヤだから善をなすのを止めるというのは、それこそ偽善ではないか。

やる気のないあひるやる気のないあひるやる気のないあひる

どうも気分が優れない。ルベーグ写経p.186L29〜p.188L21。歩数計カウント8,024歩。


2016年1月4日(月)くもり

仕事初めで大学に行くがキャンパスは静かなもの。昨晩やり損ねた変更点のファイルへの反映を済ませる。さてしかし、文章の推敲はこれからなのだ。ルベーグ写経p.184L12〜p.186L28。このあたりは、今日の言葉でベールの性質と呼ばれるものの議論。

歩数計カウント11,242歩。妻子が戻ってきた。


2016年1月3日(日)くもり

ダイキに行ってヘッドフォンとまな板を買った。ヘッドフォンはピアノの練習用だ。

ルベーグ写経p.182L21〜p.184L11。これではノルマに達していない。途中でツイッターで油を売りすぎたのがいけない。しかしこの部分でルベーグはかなり大事な指摘をしているようだなあ。ふむふむ。

晩飯にはしめじの佃煮・かみなりこんにゃく・水菜と油揚げの煮浸しのお惣菜トリオを作った。

夕食後、原稿の読み返しをひととおり終え、変更点を原稿に反映させるのだが、1時間ほど作業したところで間違えて rm * をやってしまった。本当は rm *.dvi とするつもりだったのだ。原稿ディレクトリのすべてのファイルが消去され、変更点がパァである。まあ、バックアップがあるから痛手は小さいが、気をつけないとな。


2016年1月2日(土)くもり

初夢はよくわからないのだけど「居酒屋のWebクーポン」というものの夢だった。それがまた妙な居酒屋で、クーポンにはバラック同然の店構えの写真のほか、「極小なんちゃら」「代数的かんちゃら」といった数学的な宣伝文句が並んでいるのだ。

朝9時20分の船で松山に戻った。船はまあまあ混んでいた。船中で訳本原稿の読み返しをして§IV.4まで終わらせる。あとは不完全性定理を論じる§IV.5を残すのみ。

自宅に帰りついたのがお昼過ぎ。荷物を片付けて昼飯にきつねうどんを作ったが、油揚げの味付けがちょっと薄かった。もっと醤油をたくさん使って炊けばよかった。

昼飯のきつねうどん

昼食後は、洗濯をしながらルベーグ写経p.179L18〜p.182L20。洗濯ものを干して、昨年中に出せていなかった相手への年賀状を書き、投函ついでに散歩に出る。フジグラン松山に行くと、めずらしいことに生バンドがライブをやっていた。

晩飯の野菜炒め
晩飯には野菜炒めを作った。


2016年1月1日(金) 元日はれ

例によって、妻の実家で新年を迎える。お雑煮を食べてから妻の運転で防府へ。今年も防府天満宮に初詣である。天気がよかったためか、なかなか大変な人出で、参拝待ちの列に1時間半も並んだ。並んでいる間はいろいろと天神さまにお願いをするつもりでいたが、いざ神殿の前に立って礼拝の段になって、型どおりにおじぎをしたら、一緒におじぎをしたセガレが賽銭箱で頭をゴチンとやってしまった。怪我はなかったのだが、びっくりした拍子に願い事は全部どこかへ飛んでいってしまった。ジョリーパスタで遅い昼飯を食い、ゆめタウンで少し買い物をして妻の実家に戻る。

きょう俺だけ松山に戻る予定にしていたが、初詣に一緒に来いと妻に言われた時点で覚悟はしていた。戻りが遅くなったのでもう一晩やっかいになることにして、晩飯に鴨鍋をご馳走になる。妻の血筋のメンバーの酒のペースにつきあうとすぐに酔っぱらってしまう。ぐー。そんなわけで原稿の読み返しもルベーグ写経もできず。

セガレのゴチンのおかげで神頼みしそびれたが、2016年は、いろいろなことを小さくとも確実に改善していく一年にしたいと思う。みなさん健康に気をつけてがんばりましょう。