て日々

2021年7月

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ときどき日が差すが、おおむね曇り空。倅を学校に送り出し、科学コミュニケーション勉強会のテキストの第4章に目を通す。翻訳が生硬で少々読みづらい。いくつか原文を参照したくなる箇所がある。大学の図書館にもこの本の原書はないが、便利な時代になったもので、Google Booksでいくぶんかは読める。全ページ参照できるわけでもないが、それはまあ仕方ない。

午後、卒業研究ゼミ第1組。測度空間の完備化について。倅の帰宅が少し遅くなってゼミの時間に間に合わなかったので、昼食のカレーチャーハンはゼミのあとになった。

漫画『数学ゴールデン』1〜2巻と『数字であそぼ』1〜6巻を読んだ。数学がテーマの漫画ということで倅が関心をもつかどうかと思って取り寄せてみたのだ。『数字であそぼ』は地味に面白かったが、これは倅にはまだわからない面白さのように思う。

夕食はゴーヤと豚肉の味噌炒め。休肝日。

朝から雨がよく降る。洗濯をして部屋干し。昼食はシーフードの焼きそば。

午後、昨日書いたような事情で一色楽器にテナーサックスを持って行きたいが、ちょうど出かけるタイミングで、線路冠水のため電車が不通になってしまい驚いた。まあ、午後2時ごろになると雨が小止みになり空が明るくなってきたので、運転再開した電車で街へ出かけ、一色楽器にテナーサックスを預け、地下BALでワインを飲む。

夕方、科学コミュニケーションのオンライン勉強会があった。次回のプレゼンを担当することになったのでテキストをちゃんと読み込んでおかなくては。地下BAL常連仲間のKさんが四川飯店のお惣菜をくれたので、それで夕食にした。

補習があるという倅を学校に送り出したあと、午前中をダラダラ過ごしてしまった。これではいかん、せめて「て日々」の更新作業だけでもやろう、とパソコンを取り出し少し作業したところで、倅が学校から帰り、昼飯の時間になった。昼食はたらこスパゲティ。

午後、千舟町の一色楽器に預かってもらっている楽譜を受けとりに行った。白石バンドのアルトサックスが十分な人数になったので、手薄だったテナーに変更してもらったのだ。なので、また楽器の調整をお願いしなくちゃならない。

夕食は昨晩の残りの麻婆茄子と、デパ地下で買ったコロッケ。

午前中に解析学の期末課題を受講生全員にメールで送る。午後の講義もきょうが最終回。積分と極限の順序交換、つまり積分の収束定理について。講義の後、夕方まで会議。

夕食は麻婆茄子。ちょっと多めにできたので半分は明日に回す。

午後、高校の三者面談に行く。倅の通う県立高校の古い建物は、自分の高校時代を思い出させた。あちこちで吹奏楽部員たちが楽器の練習をしているのでなおさらだ。部活の練習や生徒会の活動をしている高校生たちに比べると、うちの倅はずいぶん幼く思える。倅の父親として三者面談を済ませたあと、倅を家に帰らせて大学へ移動し、今度は教員の立場で学生と面談する。

親子というものについて思うところがあったので、夕食は親子丼にした。

いい天気で、ちょっと暑い。雷が鳴る。解析学の演習。

夕食はデリカの塩鯖。休肝日。

きょうは晴れた。いろいろ洗濯。

卒業研究セミナー第2組。命題論理の論理式の論理積標準形と論理和標準形のこと。このふたつだが、∧∨の形の標準形か∨∧の形の標準形か、どっちがどっちなのか、いつもわからなくなる。小野寛晰先生のテキスト(『情報科学における論理』日本評論社1994年)では、∧∨の形を論理積標準形と呼ぶらしい。こういうのは他にもあって、線型写像の行列表示、とくに変換公式の縦横の添字とか、群の剰余類の左右とか、どっちがどっちだったか、いつも混乱する。

夕食はポークジンジャー。夜はピアノのレッスン。街にあまり人がいない。

昨日みたいな晴天が2〜3日は続くのかと期待したけれどそうではなくて、ずっと曇り空で時折小雨がパラつく。夕方には派手な雷が鳴った。このごろには珍しく午前中から大学へ行った。卒業研究ゼミ第1組。ブール代数の素フィルターと素イデアルの話。ルベーグ積分における積分記号下の微分の話。その後、このシーズン恒例のあの仕事のための会議。

夕食は鶏もも肉のマスタード焼き。

久々の晴天で嬉しい。洗濯を2回した。聞くところによると7月11日は「ラーメンの日」だとかいうので、昼食はラーメンにする。昼食後、吉澤剛『不定性からみた科学』(名古屋大学出版会)とカナモリ本を少しずつ読む。夕方、倅の個室にエアコンをつける工事をしてもらう。夕食は野菜炒めと冷奴。

倅は朝から模試のために登校。俺はお昼前に県立図書館へ出かけ、借りていた本を返却してまた他の本を借りて、12時半ごろに退出。昼飯をどうしようか考えて、花園町のSAPP BURGERでチーズバーガーを食べた。ボリュームのある手作りハンバーガーはなかなか美味しかった。そのあとに行った地下BALでは、誕生祝いとて、ケンケンとよしこさんにワインを1杯ずつ奢ってもらった。ありがとう。酔ってしまうと料理ができないので、晩飯はスーパーで鰻の蒲焼を買ってきてひつまぶしにした。

連日天気が悪く、暗くジメジメして気が滅入る。だがそんなことも言っていられない。きょうはOg2さんの代役で第1時限の授業を担当することになっているのだ。3年生のセミナーの報告会の司会をする。数学が実際にいろいろな産業に応用されているようすを調べて発表してもらうのだ。こうして見てみると、数学は立派に世の中の役に立っている。だが、そういうことは、学生たちがやってくれたように関心をもって調べてみないとなかなか見えてこないし、それに、中学・高校レベルの数学が直接役に立っているというわけでもない。そういう意味では、中学生たちの疑問も、けだし当然なのだ。

10時に代理授業が終わったあとは、午後の講義のスライドを見てココロの準備をする。そして、昼休みに教室会議の予定が入っているので、それに備えて早めに昼飯を食う。

解析学の講義は微分積分の基本定理。つまり積分が微分の逆操作であることの証明。高校の数学ではこの基本定理そのものを積分の定義であるかのように扱うのだが、この授業ではリーマンの流儀で積分を再定義したのだから、基本定理は改めて証明すべき事項になる。リーマン積分に限らず、積分を定義するたびに、このことは繰り返し問題になる。

夕食は帆立貝の炊込みご飯。

午後、所用で大学へ顔を出す。

ナラバ博士こと都立大の鈴木登志雄さんから近著『ろんりの相談室 — 大学1年生の真理値表と体系』(日本評論社)を頂戴した。数理論理学のベーシックな部分を、鈴木さんらしく教育的配慮にあふれた工夫をこらしつつ説明する本。命題論理の真理値表なんかパソコンの表計算アプリケーションで書いちゃおう、というところなど、なかなか斬新だ。これから拝読して、後期の3年生ゼミで使えないか検討してみる。

夕方、エディオンへ行って倅の部屋のエアコンを手配する。日曜日に工事が入る予定。

夕食は回鍋肉と冷奴。回鍋肉はちょっとキャベツが少なめになってしまったが、けっこう美味くできた。

今年も誕生日が来て、57歳になった。Facebookでいろんな人にお祝いの言葉をかけてもらった。ありがたいことだ。

夕食は手抜きして、スーパーのデリカで買ってきたものを並べて済ませた。休肝日。

午後、卒業研究セミナー第2組。引き続き『情報科学における論理』の命題論理の説明。

夕食には鶏肉のトマト煮込みを作った。まあまあ上手にできたと思う。夕食後、例によってピアノのレッスン。それから地下BALといういつものパターン。

高校はきょうまでがテスト期間。昼過ぎに帰ってきた倅に昼食の冷やし中華を食べさせ、午後は大学へ行く。卒業研究セミナー第1組。それと学生との面談が2件ほど。それ以外の時間はカナモリ本を読むが、あまり進まない。夕方には晴れ間も見え、少し暑くなった。夕食は豚しゃぶと、デリカの油淋鶏。きょうも休肝日。

昨日の日記では本のことばかり書いて、うっかり書き忘れたが、出かけたついでにまつちかのキャンドゥで眼鏡を首から吊るすストラップと眼鏡ケースを買ったのだった。というのも、先日新調した眼鏡は、遠くはいままでのものより見やすいが、遠近両用でないので、かけていると手元がたいへん見づらい。いっぽう夏場は胸ポケットのないシャツなどを着る機会も多いので、書店などで眼鏡を外すと、置き場所に困るのだ。そこで、少々カッコ悪くなることは承知の上で、外出中は眼鏡を首からさげることにした。

きょうは朝から曇り空。洗濯をする。昼食はスパゲティ。午後から夜にかけて、カナモリ本を少しずつ読む。最初に収録された “The Emergence of Descriptive Set Theory” は、以前にも読んだことがあるように思った。次の “Hilbert and Set Theory” (with Burton Dreben) の§3まで進んだ。ヒルベルトは実数論について、カントールやデデキントがやったように集合論的構成をやってみせることの意義をある程度認めつつも、それだけでなく、その公理系の無矛盾性と完全性が示されることを望み、かつ、それが可能だと信じていたという。このあたりに、ヒルベルトの公理主義とブルバキの公理主義の違いがあるようだ。有限個の互いに独立な公理によって対象が一意的に決まることを期待するというのは、多項式環のイデアルの生成元についての「ヒルベルトの基底定理」がアイデアの元になっているようで面白い。

夕食は青椒肉絲。休肝日。

雨が降ったり止んだり。といっても、たいした降りではない。昼食は昨日の残りのカレー。チキンカツを買ってきて乗せた。

午後、倅は塾と医者があるというので出かける。俺は例によって、書店から地下BALというお決まりのコース。廣島文生『大数学者の数学/フォン・ノイマン(2) 量子力学の数学定式化へ』(現代数学社2021年)が出ていた。さる5月上旬に読んだ『知の巨人と数理の黎明』の続編である。タイトルからして、いよいよ量子力学の数学のフォン・ノイマンによる定式化が解説されるのだろう。楽しみである。ただし、最初のほうをチラっと見たところ、28ページの命題に間違いが見つかった。

その命題は、「局所コンパクト・ハウスドルフ空間について、第2可算公理をみたすことと、距離づけ可能であることが、互いに必要十分である」と主張する。確かに局所コンパクト・ハウスドルフ空間は(完全正則空間であるから)第2可算公理をみたせは距離づけ可能である。しかし、その逆は言えない。可算でない離散位相空間が反例になっている。また、「局所コンパクト」を「コンパクト」に強めれば、第2可算公理と距離づけ可能性は必要十分である。このあたりで、著者が軽く思い違いをしているのだろうと推察する。

きょうはそのほかに、先月半ばにAmazonに注文していた本 Akihiro Kanamori, «Essays on Set Theory» (College Publications, 2021)が、思いのほか早く届いた。集合論の歴史や哲学に関連してカナモリがこれまでに発表してきた数々の論考を集成したもので、記述集合論の始まりとそれが集合論研究において果たした役割を論じた «The Emergence of Descriptive Set Theory» などの評論のほか、Annals of Mathematical Logic に1978年に掲載されたソロヴェイおよびラインハートとの共著論文 «Strong Axioms of Infinity and Elementary Embeddings» や、パリス=ハリントンの定理と同様の意味でペアノ算術で証明できない有限組合せ論の定理の例を示したマカルーンとの共著論文 «On Gödel Incompleteness and Finite Combinatorics» なども収録されている。単なるリプリントではなく、新たに組版されて読みやすくなっているのも嬉しい。

夕食は無限もやしと麻婆豆腐。台所の片付けの後、自室でカナモリ本を眺めながらダラダラしていたら、布団も敷かずに床で朝まで寝てしまった。

きょうもまた天気が不安だが、あえて洗濯をした。午前中で帰ってきた倅に昼食の焼きそばを食わせる。具は豚肉とキャベツと冷凍シーフード。午後は解析学の講義。閉区間上の連続関数のリーマン積分可能性について。この授業も、残すところあとわずかである。

天気は夕方までもった。夕食はカレー。じゃがいも少なめ、豚肉多め。

朝から天気がよくない。今週は高校が期末テスト期間だから、倅は午前中で帰ってくる。昼食に冷やし中華を作る。午後には大学へ行く。先週同様に学生の質問に答えるが、きょうは前回にも増してうまく答えられなかったように思う。

雨が止んだ隙を突いて自転車で大学へ行ったところ、仕事をしている間にまた降りだし、夕方になって医者に行く時間が近くなっても止まない。iPhoneのApple純正の天気予報アプリがWeather Channelをソースにしている一方で、自分では気象協会のアプリも入れている。両者の予報はけっこう食いちがうことがあり、俺としては通常は気象協会のアプリを信用している。それできょうの夕方はもう雨が降るまいと思っていたのだが、結果として、きょうはWeather Channelの予報が正しかった。

どうしたものか迷ったが、雨の中を自転車で医者まで行ってしまった。診察はすぐに済んだ。お医者さまには、危いからこういう日は自転車を置いてタクシーなり何なりで来なさいよ、と注意された。確かにそのとおりだ。

夕食は外食することにして、倅と二人で焼き肉きんぐに行った。どうやら倅には焼き肉屋に来ること自体が新鮮な体験だったらしく、ロースターで肉が焼ける様子を興味ぶかげに見ていた。